FX投資家に人気のツールの一つに「ディールスコープ」というツールがあります。今回は、「ディールスコープ」を利用してポジションの傾きを把握して勝率を上げる方法について解説します。
「ディールスコープ」とは?
「ディールスコープ」とは
ディールスコープでわかることは
- 買いポジションの人数
- 買いポジションの数量
- 売りポジションの人数
- 売りポジションの数量
- 買いポジションと売りポジションの人数の差分
- 買いポジションと売りポジションの数量の差分
の6つです。
現時点の数字で見れば
06/03
- ポジション数量/買い:450817000枚
- ポジション数量/売り:184254000枚
- ポジション数量/差分:266563000枚
- ポジション人数/買い:10474
- ポジション人数/売り:2749
- ポジション人数/差分:7725
と、アクティブにトレードしている約1.3万人の投資家のポジションの方向を把握することができるのです。
「ディールスコープ」の画面
ディールスコープでは
- 真ん中:ゼロライン
- ポジション数量/買い:青ライン(上)
- ポジション数量/売り:青ライン(下)
- ポジション数量/差分:赤ライン
- ポジション人数/買い:黒ライン(上)
- ポジション人数/売り:黒ライン(下)
- ポジション人数/差分:緑ライン
という形で表示されます。
また、時間軸は
- 1時間
- 4時間
- 8時間
- 1日
- 1週間
- 1カ月
が用意されており、
通貨ペアは
USDJPY
EURJPY
GBPJPY
AUDJPY
NZDJPY
CADJPY
CHFJPY
AUDCHF
AUDNZD
AUDUSD
EURAUD
EURCAD
EURCHF
EURGBP
EURNZD
EURUSD
GBPAUD
GBPCHF
GBPNZD
GBPUSD
NZDUSD
USDCAD
USDCHF
ZARJPY
TRYJPY
MXNJPY
と26通貨ペアが用意されています。
「ディールスコープ」を利用するメリット
FXトレードにおける「ポジションの傾き」の重要性
- 市場参加者が「ドルは買いだ。」と強気(ブル)であっても、ドル高になるとは限りません。
- 市場参加者が「ドルは売りだ。」と弱き(ベア)であっても、ドル安になるとは限りません。
市場参加者、つまり投資家が「ドルが買いだ。」と思っても、すでに大多数の市場参加者がドルの「買いポジション」を保有していたら、もうこれ以上「買いポジション」を持つ人がいないのですから、これ以上、ドル高方向にレートが上昇することはありません。すでドルは上がりきっているということになります。
逆に、すでに大多数の市場参加者がドルの「買いポジション」を保有していたら、ちょっとしたきっかけで
「あれっ、ドルが買いだと思っていたけど、全然上昇せずに下がり始めたんだけど・・・もう手放した方がいいかな?」
とみんなが考えるようになり、一気にドルが急落することになるのです。
市場が弱気であるか?強気であるか?だけでは、為替レートを予想することはできず、市場のポジションの傾きが合致したうえで、今後の為替の方向感がわかるのです。
- 「市場が強気(ブル)」かつ「買いポジションに傾き」 → 為替レートは下落する
- 「市場が強気(ブル)」かつ「売りポジションに傾き」 → 為替レートは上昇する
- 「市場が弱き(ベア)」かつ「買いポジションに傾き」 → 為替レートは下落する
- 「市場が弱き(ベア)」かつ「売りポジションに傾き」 → 為替レートは上昇する
ということになるのです。
ディールスコープは
外為オンラインでトレードをしている個人投資家のみの情報
というエクスキューズはつきますが、それでも
- 保有しているポジションの「買い」「売り」の人数、総量、差分を正確な数値として知れるツール
という大きな特徴があります。
「ディールスコープ」を使ったトレード手法
1.投資家の人数で「傾きを知ってポジションを持つ」
FXトレードの価格というのは「買い」注文と「売り」注文が合致したラインで決まります。
前述した通りで
多くの方が「売りポジション」を持っている状態
- 下降する余地が少ない
- 上昇する余地は大きい
→ 長期的に見て、上昇トレンドになる可能性が高い
→ 「買いポジション」を持つべき
多くの方が「買いポジション」を持っている状態
- 下降する余地が大きい
- 上昇する余地は少ない
→ 長期的に見て、下降トレンドになる可能性が高い
→ 「売りポジション」を持つべき
という判断になります。
ディールスコープでは
- ポジション人数/差分:緑ライン
ですので、
- 緑ラインがマイナス → 今後の上昇余地が大きい → 「買い」ポジションを持つべき
- 緑ラインがプラス → 今後の下降余地が大きい → 「売り」ポジションを持つべき
となります。
上記の図を見ても
緑ラインがマイナス:「売り」優勢の状況から、大きな上昇トレンドが起きて「買い」優勢に切り替わって、最終的に緑ラインがプラス:「買い」優勢になっています。
2.ポジション数量の差は、投資家の人数で「傾きを知ってポジションを持つ」
上記の図を見ると
- ポジション数量/差分:赤ライン
と
- 実勢レート
は、反対の方向に動いていることがわかります。
- 「ポジション数量/差分:赤ライン」がマイナス方向に増加 → 実勢レートでは上昇トレンド
- 「ポジション数量/差分:赤ライン」がプラス方向に増加 → 実勢レートでは下降トレンド
これには理由があります。
機関投資家の影響
ディールスコープでチェックできるのは
- 外為オンラインを利用している投資家
- 個人投資家
のみのデータです。
本来、外為オンラインを利用している投資家だけが市場参加者であれば
- 「ポジション数量/差分:赤ライン」がマイナス方向に増加 → 下降トレンド
になるべきものですが、
そうならないのには
ヘッジファンドなどの機関投資家の存在
があるのです。
ことが多いものです。
となります。
個人投資家が売りポジションを持つということは、ストップロス注文(買い注文)を入れているので、機関投資家が大きな資金を投入して、ストップロス注文(買い注文)を発動させれば、さらに上昇トレンドが伸び、機関投資家は大儲けできるということです。
- 個人投資家の「売りポジションの数量」の増加 → 機関投資家は、個人投資家ストップロス注文(買い注文)を狩るために大きな資金を投入 → 逆方向の上昇トレンドが発生
- 個人投資家の「買いポジションの数量」の増加 → 機関投資家は、個人投資家ストップロス注文(売り注文)を狩るために大きな資金を投入 → 逆方向の下降トレンドが発生
となるのです。
そのため、差分が大きくなったと思ったら、急激に差分は縮小し、ゼロに近づいていることがわかります。
これは機関投資家のストップロス注文狩りにあって、個人投資家の保有ポジションが減ったことを意味します。
この現象を逆手に取って稼ぐ方法として
という方法があります。
機関投資家の動きに合わせて、逆方向にトレンドができる可能性が高く、それが失敗したとしても、いずれポジション数量/差分はゼロに近づくため、持ち続けていれば大きな損失は発生しないのです。
3.投資家の人数の差分がゼロになった時が上昇トレンド(下降トレンド)の折り返し
上昇トレンドが発生して、レートが伸び続けているときに投資家の人数の差分がゼロになった場合は、そこが頂上で、あとは下降していくだけということが予想されます。
ということを意味しているからです。
- 投資家の人数の差分がゼロになったら、利益確定でポジションを決済する
- 投資家の人数の差分がゼロになったら、逆張りでポジションを持つ
というトレードも一つの方法となります。
「ディールスコープ」は信頼できるのか?
1.3万人の投資家のデータを実数で表示されているのですが
十分に信頼に値する
と考えて良いでしょう。
OANDAオープンオーダー・ポジションも、投資家のポジションの傾きを把握できるツールですが、実施数ではないデメリットもがあります。
また、外為オンラインの場合は、ほぼ日本人投資家であることが推察できるため、日本人投資家の傾向を知れるツールと言えます。
ニューヨーク市場が動く時間、欧州市場が動く時間よりも、東京市場が動く時間の方が精度が高くなることが予想されます。
逆に頭に入れておく必要があるのは
- そうはいっても、1.3万人では相場全体の傾向とは言い切れない対象人数の少なさ
- 機関投資家の動向は考慮できない
- 外国人投資家の動きとは異なる(ニューヨーク市場、欧州市場の時間では精度が落ちる)
という点です。
ディールスコープ以外のポジションの傾きを知るツール
ディールスコープ以外にも、投資家の動向、ポジションの傾きを知ることができるツールはいくつかあります。メリットデメリットがあるので、併用することをおすすめします。
OANDAの個人投資家の傾きをするツール
- 外為オンラインよりも対象の人数が多い
- データが実数ではなく、グラフ表示のみ
機関投資家の傾きをするツール
- 外為オンラインの個人投資家とは違う機関投資家の動向を予想できる
海外FXECN口座の板情報
- ECN口座プラットフォームでの板情報で、その市場参加者の注文状況を把握することができる
「ディールスコープ」の導入方法
ディールスコープは、外為オンラインが提供しているトレードツールです。
外為オンラインのデモ口座、リアル口座を開設して、利用することができます。
- デモ口座の場合 → ディールスコープは見れるが、チャートと同画面に表示はできない
- リアル口座の場合 → チャート画面下部にディールスコープを表示させることができる
という違いがあるので注意が必要です。
面倒な登録が不要なデモ口座でも、ディールスコープを見ることは可能です。
デモ口座でディールスコープを見る方法
デモ口座開設
デモ口座を開設します。
デモ口座ログイン
デモ口座にログインします。
上部メニュー「チャート」をクリック
ディールスコープをクリック
ディールスコープが一つの画面に表示されます。
リアル口座でディールスコープを見る方法
リアル口座開設
リアル口座を開設します。
【JAVA版】チャートをインストール
外為オンラインでは
【JAVA版】チャート
【ブラウザ版】チャート
がありますが、【JAVA版】チャートのみチャートとディールスコープの同時表示が可能です。
チャート画面で「ディールスコープ」ボタンをクリック
チャートとディールスコープが同時に表示される
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「ディールスコープが使うFX業者を教えてください。」