【海外FXトレードツール】シカゴIMMポジション推移チャートで投機筋のポジションの傾きを把握して勝率を上げる方法

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「よくFXの本で市場参加者の意図を読めって言われてもどうすれば良いのか?わからない。」
「ファンドなどのプロの投機筋ってどう動いているの?」
「シカゴIMMポジションって何?どう使えばいいの?」
・・・

という投資家の方も多いかと思います。今回はシカゴIMMポジション推移チャートを活用して、プロの投機筋のポジションの傾きを知って、勝率を上げる方法について解説します。

シカゴIMMポジションとは?

シカゴIMMとは

正式名称「IMM (International Monetary Market of Chicago Mercantile Exchange)」

米国のシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の一部で「通貨の先物取引」が行われている取引所のことです。

シカゴIMMポジションとは

「通貨の先物取引」の建玉(ポジション)のことです。

先物取引ですので、米国の米商品先物取引委員会(CFTC)にシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)も、毎週火曜日の取引終了時点の建玉明細を報告しなければなりません。シカゴIMMポジションは、その週の金曜日の取引終了後にウェブサイトで公開されます。

米商品先物取引委員会(CFTC)

なぜ、シカゴIMMポジションがFXトレードで重視されるの?

プロの投機筋の「ポジションの傾き」がわかるから

です。

通貨の先物取引ですので、参加しているのは「ヘッジファンド」「CTA(先物取引アドバイザー)運用ファンド」などのプロのファンドであり、個人投資家や貿易取引の実需筋は参加していません。

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プロの投機筋の「ポジションの傾き」がわかることが、為替相場の予想につながるのです。

「ポジションの傾き」の重要性

市場参加者が「ドルは買いだ。」と強気(ブル)であっても、ドル高になるとは限りません。
市場参加者が「ドルは売りだ。」と弱き(ベア)であっても、ドル安になるとは限りません。

なぜなら、市場参加者が「ドルは買いだ。」と思っても、すでに大多数の市場参加者がドルのロングポジションを保有していたら、それ以上に買う人は現れないので、ドル高にならないのです。

逆に、すでに大多数の市場参加者がドルのロングポジションを保有していたら、ちょっとしたきっかけで

「あれっ、ドルが買いだと思っていたけど、全然上昇せずに下がり始めたんだけど・・・もう手放した方がいいかな?」

とみんなが考えるようになり、一気にドルが急落することになるのです。

市場が弱気であるか?強気であるか?だけでは、為替レートを予想することはできず、市場のポジションの傾きが合致したうえで、今後の為替の方向感がわかるのです。
  • 「市場が強気(ブル)」かつ「買いポジションに傾き」 → 為替レートは下落する
  • 「市場が強気(ブル)」かつ「売りポジションに傾き」 → 為替レートは上昇する
  • 「市場が弱き(ベア)」かつ「買いポジションに傾き」 → 為替レートは上昇する
  • 「市場が弱き(ベア)」かつ「売りポジションに傾き」 → 為替レートは下落する

ということになるのです。

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「ポジションの傾きを知る」ということが将来の為替レートを予想する上で非常に重要な要素になるのです。

詳しくは「【海外FXトレードツール】OANDAオープンオーダー・ポジションで市場参加者のポジションの傾きを把握して勝率を上げる」解説しています。

OANDAオープンオーダー・ポジションも市場参加者の「ポジションの傾きを知る」ツールのひとつですが、20分前の比較的新しいポジションの動向を知るツールですので、OANDAオープンオーダー・ポジションはデイトレードに向いています。

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今回解説するシカゴIMMポジションは、スイングトレード、長期トレード向きのツールと言っていいでしょう。

シカゴIMMポジションはどのくらい為替レートと連動するのか?

「米ドル/円の為替レートの推移」と「シカゴIMMポジションの差の推移」2017年1月~7月

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見ておわかりの通りで「米ドル/円の為替レートの推移」と「シカゴIMMポジションの差の推移」の連動性は高いことがわかります。

シカゴIMMポジションの差って何?

シカゴIMMポジションは

ドルから見て

  • 日本円の買いポジション残高
  • 日本円の売りポジション残高

が公開されます。

日本円の買いポジション残高 - 日本円の売りポジション残高 = ポジションの差 ≒ 傾き

ポジションの差が「+(プラス)」  → 円買いに傾いている
ポジションの差が「-(マイナス)」 → 円売りに傾いている

ということになります。

2017年1月~7月のデータでは

年月日買いポジション残高売りポジション残高ポジションの差
2017/7/1837419164338-126919
2017/7/1140778152903-112125
2017/7/343648118684-75036
2017/6/273825499604-61350
2017/6/203949889457-49959
2017/6/133416084713-50553
2017/6/63973694763-55027
2017/5/304340495679-52275
2017/5/234192093576-51656
2017/5/1641963101971-60008
2017/5/94263578942-36307
2017/5/23751968002-30483
2017/4/254853875407-26869
2017/4/184576176224-30463
2017/4/114331678080-34764
2017/4/44131387113-45800
2017/3/284288696067-53181
2017/3/2135039102026-66987
2017/3/1435563106860-71297
2017/3/73920393903-54700
2017/2/282901279029-50017
2017/2/212995480116-50162
2017/2/142770178985-51284
2017/2/72587480934-55060
2017/1/313221690547-58331
2017/1/242712793967-66840
2017/1/1728560106390-77830
2017/1/1026041105880-79839
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ずっとマイナスなので「円売りに傾いている」ということになります。

米ドル/円のチャートと比較するときは、ポジションの差を反転させています。これはシカゴIMMポジションは「日本円/米ドル」ですが、為替は「米ドル/円」と逆だからです。

シカゴIMMポジションの場合は「米ドルから見て、日本円が買いか?売りか?」ですので逆になるのです。

データの入手先

米商品先物取引委員会(CFTC)のシカゴIMMポジションデータのダウンロード元URL

  • (ページ中段)Futures Only Reports: → 2017 (Text, Excel)

エクセルの1列目に下記タイトルがあるところが日本円のポジションのデータです。

  • JAPANESE YEN – CHICAGO MERCANTILE EXCHANGE

列のタイトルで

  • NonComm_Positions_Long_All → 買いポジション残高
  • NonComm_Positions_Short_All → 売りポジション残高

「ポジションの差」は公表されないので、自分で計算する必要があります。

いちいち、膨大なデータから上記のデータをピックアップして、自分で集計するのはそれなりの手間ですので、下記のシカゴIMMポジション推移チャートを参考にしましょう。

シカゴIMMポジション推移チャート

シカゴIMMポジション推移チャートの見方

2017/7/18のデータでは

  • 日本円売り -164,338
  • 日本円買い +37,419
  • 日本円差引 -126,919

となっています。

過去の推移から見ても、直近では日本円「売り」ポジションにかなり大きく傾いているということを意味します。

日本円「売り」ポジションに大きく傾いている

≒ 日本円「買い」方向にポジションの巻き戻しに動く可能性が高い

≒ 米ドル/円で見れば下落の圧力が高い

ことを意味します。

米ドル/円のチャートを見てみると

7月18日~7月24日の間に確かに下降トレンドに入っています。

  • 「市場が強気(ブル)」かつ「買いポジションに傾き」 → 為替レートは下落する
  • 「市場が強気(ブル)」かつ「売りポジションに傾き」 → 為替レートは上昇する
  • 「市場が弱き(ベア)」かつ「買いポジションに傾き」 → 為替レートは上昇する
  • 「市場が弱き(ベア)」かつ「売りポジションに傾き」 → 為替レートは下落する

この中で言えば

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米国の長期上昇、日本の長期金利は日銀が国債買入れで抑え込みに入り、金利差が拡大するため「市場が強気(ブル)」でした。しかし、行き過ぎた米ドル買いで日本円の「売りポジションの傾き」が大きくなりすぎて、円/米ドルの為替レートは上昇した。(米ドル/円で見ると為替レートは下降した。)

  • 「市場が強気(ブル)」かつ「売りポジションに傾き」 → 為替レートは上昇する

に該当したと言えます。

「シカゴIMMポジション」だけで投資を判断できるものではありませんが・・・

  • 「市場が強気(ブル)なのか?弱き(ベア)なのか?」
  • 「シカゴIMMポジションはどちらに傾いているのか?」
  • 「シカゴIMMポジションの傾きの推移はどうなっているのか?」

をチェックしたうえで

  • ファンダメンタルズ分析

の要素を取り入れれば、1週間~1カ月後の為替レートの読みの精度が高くなることは間違えないのです。

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今回の7月18日時点の「シカゴIMMポジション」のように傾きが大きくなっていればいるほど、巻き戻しに動く可能性が高いため、予想が当たりやすくなるのです。
  • 相場の転換点
  • どのくらい巻き戻しされるのか?

の目安として利用できるのです。

シカゴIMMポジション推移チャートを活用する上での注意点

「米ドル/円」と「円/米ドル」は逆!

シカゴIMMポジションは、米国での通貨の先物取引ですので

米ドルから見た「日本円の買いポジション」「日本円の売りポジション」を見るものです。

  • 日本円が買われすぎ → 日本円が売られる → 米ドル/円チャートは上昇
  • 日本円が売られすぎ → 日本円が買われる → 米ドル/円チャートは下降
  • シカゴIMMポジションは「円/米ドル」
  • FXでの米ドルの取引は「米ドル/円」

混同しないようにしましょう。

シカゴIMMポジションがすべてではない!

シカゴIMMポジションには弱点もあります。

  • 米国のシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)は通貨の先物取引所の一つでしかない
  • 通貨の先物取引は、あくまでも先物取引であって、現物ではない
  • 個人投資家や貿易取引などの取引は反映されない

シカゴIMMポジションは、東京23区の統計データを、新宿区のデータだけで推測するようなものです。全体の一部のポジションの傾きにすぎないので、連動する可能性は高いものの、個人投資家が全く違う動きをしていたら、予想通りに推移しない可能性もあるのです。

情報の更新が遅い!

米国の米商品先物取引委員会(CFTC)のルールでは

  • 火曜日:取引終了時点の建玉明細の報告
  • 金曜日:ウェブサイトでの公開

です。4日のタイムラグが発生してしまうため、デイトレードや1週間程度のスイングトレードでは、情報の鮮度がフクルなってしまうのです。

同じように市場参加者のポジションの傾きを知る取引ツールである「OANDAオープンオーダー・ポジション」の場合は20分前のデータが反映されるのですから、情報の更新スピードに差があることも考慮して参考にする必要があります。

まとめ

シカゴIMMポジションは

米国の通貨先物取引のポジションデータなので、プロの投機筋のポジションの傾きを知ることができる取引ツールです。

市場参加者のポジションの傾きを知ることで

  • 「市場が強気(ブル)」かつ「買いポジションに傾き」 → 為替レートは下落する
  • 「市場が強気(ブル)」かつ「売りポジションに傾き」 → 為替レートは上昇する
  • 「市場が弱き(ベア)」かつ「買いポジションに傾き」 → 為替レートは上昇する
  • 「市場が弱き(ベア)」かつ「売りポジションに傾き」 → 為替レートは下落する

と為替レートを予想することができます。

ただし、

  • 通貨の先物取引はシカゴ・マーカンタイル取引所だけのものではない
  • 個人投資家や貿易取引のデータは含まれていない
  • 情報の更新が遅い。4日後

というデメリットもあるため、数週間~数か月単位のスイングトレード、長期トレードでファンダメンタルズ分析と一緒に活用するためのものと考えましょう。

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