海外FXトレード手法検証ブログでは、ハイレバレッジトレードができる海外FXで「稼げる可能性の高い」トレード手法、トレードテクニックを実際に1週間テストしてみて、どのくらいの勝率になるのか?どのくらいのpipsが稼げるのか?を実際にトレードをしてみて、検証する海外FXブログです。高い勝率のトレード手法があれば参考にしてください。
検証したトレード手法の概要
今回は「指標発表」を利用したトレードテクニックです。
指標とは?
世界中に国々は、自社の景気動向を推し量る指標として様々な「経済指標」を発表しています。この「経済指標」のことを投資の世界では「指標」と言います。
「経済指標」が発表される前後のチャートの動きを利用したトレードのことを「指標トレード」と言います。
「経済指標」例
重要な「経済指標」は
- 雇用統計
- 失業率
- 物価指数
- GDP
- 政策金利
- 小売売上高
などの世界各国の統計データや
- 日銀・金融政策決定会合議事要旨
- パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、発言
- 米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨
などの要人発言や重要な会合の議事録の発表などがあります。
この中でも、とくに重要とされるのが「米国雇用統計」です。今回のトレードテクニックは、「米国雇用統計」を活用したトレードとなっています。
米国雇用統計とは?
を言います。
米国雇用統計の概要
発表時期 | 原則、毎月第1金曜日 <夏時間> 日本時間 21:30 <冬時間> 日本時間 22:30 |
---|---|
発表内容 | 「失業率」「非農業部門雇用者数」「週労働時間」「平均時給」「建設業就業者数」「製造業就業者数」「金融機関就業者数」など計10数項目の指標を発表 |
発表機関 | アメリカ労働省 労働統計局 |
調査対象 | 全米の約16万の企業や政府機関のおよそ40万件のサンプルを対象に調査 |
調査対象期間 | 毎月12日を含む1週間 |
この中でも、最も重要視されているのが「非農業部門雇用者数」です。
「非農業部門雇用者数」とは?
農業部門を除いた、民間企業や政府機関に雇用されている人の数です。
前月比での増減が「雇用が増えたか?減ったか?」の判断基準となります。
農業を除く民間企業や政府機関などの給与支払い帳簿を基に集計されているため、精度が高く、家計サンプル調査ベースの失業率に比べ、前月の雇用の動きがいち早く反映されている指標として注目されています。
「非農業部門雇用者数」が注目される理由
理由その1.米国の景気が世界の景気をリードするから
- 米ドルが世界の基軸通貨であること。
- 米国には世界の先進企業が集まっていること。
- 米国は輸入額が世界一位の輸入大国であること。
・・・
様々な理由がありますが
米国の景気 → 世界の景気
に大きな影響を与えます。
例えば、米国の景気が落ちれば、米国人の消費が落ち込むため、世界各国からの輸出量が激減します。世界各国の輸出関連企業の景気も悪化し、世界経済が悪化するというような流れになります。
投資家が、世界の景気を判断するうえで、米国の景気動向に目を向けるのは当然の判断なのです。
理由その2.米国の景気を判断するのは「雇用統計」だから
景気判断では
- GDP
- 消費者物価指数
- 政策金利
- 雇用者数
・・・
など、様々な指標が用いられますが・・・
米国の景気を推し量るうえでは
雇用者数
が最も、正確に景気動向を示していると言われています。
下記は、実質GDPと雇用者数の推移です。
実質GDPと雇用者数の推移
これを見ればわかる通りで
見事に「雇用者数の前年対比の推移」が「実質GDP」に影響を与えていることがあきらかになっています。
という結論が導き出されるのです。
「雇用統計」の景気への影響力には、日本と米国の違いがあります。
日本の企業は終身雇用が基本となっているため、企業の業績が良くなったからと言って、急激に雇用を増やすわけではありません。企業の業績が悪化したからと言って、すぐにリストラをはじめる企業もほとんどないはずです。
米国の企業は、ある意味ドライに雇用を判断します。企業の業績が良くなれば、すぐに雇用者数を増やし、企業の業績が悪化すれば、すぐにクビを切るのです。米国では、これが当たり前なのですから、文化の違いと言えばそれまでです。
理由その3.調査の元データが正確だから
米国の「非農業部門雇用者数」は、民間企業や政府機関などの給与支払い帳簿を元にデータが計測されます。
アンケートベースのサンプル調査ではないのです。
同じ米国雇用統計の「失業率」は、アンケートベースのサンプル調査ですから、どうしても精度が落ちてしまうのです。
情報の精度という意味では
「非農業部門雇用者数」 > 「失業率」
ですので、多くの投資家は、正確に米国の景気動向を知ることができる「非農業部門雇用者数」に注目するのです。
「非農業部門雇用者数」発表後は、為替レートは大きく動く!
「非農業部門雇用者数」発表には、世界中の投資家が注目しているため、
毎月第1金曜日(<夏時間> 日本時間 21:30・<冬時間> 日本時間 22:30)の発表後には大きく、為替レートが変動します。
今回のトレードテクニックは、この指標発表後の為替レートの急変動に乗っかったトレードテクニックです。
「指標発表後に為替レートがどちらに動くのか?」予想するのは難しい!
指標発表を活用したトレードで問題があるのでは
という点です。
「非農業部門雇用者数」の場合
- 前月比で雇用者数の増加する → ドル高に動く
- 前月比で雇用者数の減少する → ドル安に動く
という単純な動きではないのです。
世界中の投資家が注目する「非農業部門雇用者数」ですから、発表前に多くの投資家や評論家が事前に予測しています。
また、先行指標として、2日前の水曜日に発表される民間給与計算アウトソーシング会社、ADP社が発表する雇用調査レポート「アメリカ・ADP雇用者数」などもあるのです。
増加するのは間違えないと考える投資家が大勢を占めている中で、実際に増加しても「やっぱりな。」と思われるだけで、為替レートの変動はないのです。「織り込み済み」となってしまうからです。
一概には言えませんが
- 投資家の事前予想よりも、雇用者数が増加している → ドル高に動く
- 投資家の事前予想よりも、雇用者数が減少している → ドル安に動く
という傾向が強いのです。
FXトレードでは「逆指値」という注文方法があります。
- 為替レートが今よりも上昇したら「買い」注文をする
- 為替レートが今よりも下降したら「売り」注文をする
というものです。
これを利用すると
- 指標発表時にどちらに動くか予想するのは難しい
- 指標発表時にどちらかに大きく動く可能性は高い
という条件下で、有利なトレードをすることができます。
今回のトレード手法の考え方
- 指標発表前に為替レートがどちらに動いても良いように「逆指値:買い注文」「逆指値:売り注文」を両方出しておく
- 「逆指値」と同時に利確用の「指値注文」を20pips離れたところに出しておくことで
- 指標発表後の為替レートが急上昇したら → 「逆指値:買い注文」が発動 → そのまま動けば20pips上に設定した「利確:指値注文」が発動 → 20pips儲かる
- 指標発表後の為替レートが急下降したら → 「逆指値:売り注文」が発動 → そのまま動けば20pips下に設定した「利確:指値注文」が発動 → 20pips儲かる
という形になります。
今回のトレード手法で負けるパターンというのは
- 「逆指値:買い注文」「逆指値:売り注文」は発動したけれども、「利確:指値注文」までは届かなかった。
- レンジ相場で指標発表後の為替レート変動を待っている間に「逆指値:買い注文」「逆指値:売り注文」が発動してしまった。
というケースです。
上記の負けパターンの確率を減らす「エントリー」「エグジット」方法が必要になります。
待ち伏せ型指標発表トレードの特徴
このトレード手法は
です。
指標発表後の為替レートは下記のように
- レンジ相場
- 指標発表
- 急上昇 or 急下降
- 反動で元に戻ろうとする
- 通常のトレンドに戻る
という動きをします。
今回のトレード手法では
というものになります。
待ち伏せ型指標発表トレードのメリットデメリット
メリット
- 勝率が高い
- 事前に設定できるので初心者でも設定可能
デメリット
- 「米国雇用統計」だけを利用すると月1回しかチャンスがない
- 時間との勝負になるのでこのタイミングはPCの前にいる必要がある
待ち伏せ型指標発表トレードのエントリータイミング
待ち伏せ型指標発表トレードのエントリータイミング
手順その1.レンジ相場の動きを計って、逆指値注文を入れる
指標発表前は、静かなレンジ相場になることが多いです。
この静かなレンジ相場中に指標発表後の「逆指値」注文を済ませておく必要があるのですが・・・
指標発表前に「逆指値」注文が発動してしまうと、そのあとは運だけのギャンブルトレードになってしまいます。
レンジ相場中に「逆指値」注文が発動しないように
形を取ります。
例えば
レンジ相場が110.050~110.090の4pipsの幅で動いていた場合は、上下8pipsのところに逆指値注文を入れます。
- レンジ相場/安値:110.050
- レンジ相場/高値:110.090
- 逆指値/売り注文:110.030(安値から-2pips)
- 逆指値/買い注文:110.110(高値から+2pips)
注意点
できるだけ指標発表時間(<夏時間> 日本時間 21:30・<冬時間> 日本時間 22:30)のギリギリに注文を設定しましょう。
前もって設定してしまうと、指標発表前に「逆指値注文」が発動してしまう可能性があるからです。
手順その2.逆指値注文と同時に利確用の指値注文を入れる
指標発表後の変動幅は、平均するとだいたい20pipsです。
直近の米国雇用統計発表後のチャートを見てみると・・・
2018年
- 2018年4月6日発表(結果:円高↓ 変動幅-7.4pips)
- 2018年3月9日発表(結果:円安↑ 変動幅+16.2pips)
- 2018年2月2日発表(結果:円安↑ 変動幅+42.2pips)
- 2018年1月5日発表(結果:円高↓ 変動幅-17.2pips)
2017年
- 2017年12月8日発表(結果:円安↑ 変動幅+7.5pips)
- 2017年11月3日発表(結果:円高↓ 変動幅-12.8pips)
- 2017年10月6日発表(結果:円安↑ 変動幅+27.5pips)
- 2017年9月1日発表(結果:円高↓ 変動幅-29.5pips)
- 2017年8月4日発表(結果:円安↑ 変動幅+61.6pips)
- 2017年7月7日発表(結果:円安↑ 変動幅+23.0pips)
- 2017年6月2日発表(結果:円高↓ 変動幅-53.1pips)
- 2017年5月5日発表(結果:円安↑ 変動幅+1.3pips)
- 2017年4月7日発表(結果:円高↓ 変動幅-20.0pips)
- 2017年3月10日発表(結果:円安↑ 変動幅+15.7pips)
- 2017年2月3日発表(結果:円高↓ 変動幅-9.7pips)
- 2017年1月6日発表(結果:円安↑ 変動幅+35.0pips)
変動幅の平均値:23.73125pips
MT4の設定方法
MT4は残念ながら、新規注文でOCO注文をすることができません。
そのため、「買い」側の注文をするのであれば
1.新規注文をクリックする
2.注文種別を「指値または逆指値注文(新規注文)」にする
3.「Buy Stop」注文を入れる
4.作成した逆指値注文の上で右クリックして「注文変更または取消」をクリックする
5.決済注文の「指値」「逆指値」を入力する
という流れになります。
待ち伏せ型指標発表トレードのエグジットタイミング
待ち伏せ型指標発表トレードでは、はじめから「利確の決済指値注文」が設定されているため、20pipsの利幅が稼げた場合には自動的にエグジットされます。
「利確の決済指値注文」に届かない場合のエグジット基準は
- 値動きの勢いが止まったら、エグジット
- 値動きが逆行したら、エグジット
- 30秒以上経過したら、エグジット
です。
注意しなければならないのは
自分の判断でエグジットする場合には、瞬時の判断が必要になります。指標発表後は、急変動と同時に反動で戻るスピードも速く、利確を急がないことには、すぐに損失が発生する価格帯になってしまうのです。
エグジットの判断は、上記の基準に即して速やかに実行しましょう。
待ち伏せ型指標発表トレードのトレード検証
MT4/チャート/テクニカル分析の設定
- 1分足(※今回の検証チャートは、見やすいように5分足になっています。)
- 米ドル/円
トレードルール
- 指標発表の2時間前のレンジ相場の高値・安値の幅の2倍の位置に「買い」「売り」ともに「逆指値」注文を設定する
- 20pipsの利幅を確保して「買い」「売り」ともに「決済指値注文」を設定する
- 「決済指値注文」に届かない場合は、エグジット基準に即してエグジットする
検証期間
2017年9月1日~2018年4月6日
2018年4月6日
ポジション方向「売り」
エントリー:107.214
エグジット:107.359
-14.5pips損失
2018年3月9日
ポジション方向「買い」
エントリー:106.884
エグジット:106.831
-5.3pips損失
2018年2月2日
ポジション方向「買い」
エントリー:109.998
エグジット:110.201
+20.3pips儲け
2018年1月5日
ポジション方向「売り」
エントリー:113.157
エグジット:113.119
+3.8pips儲け
2017年12月8日
ポジション方向「売り」
エントリー:113.415
エグジット:113.213
+20.2pips儲け
2017年11月3日
指標発表前の為替変動が大きすぎるので見送り
2017年10月6日
ポジション方向「買い」
エントリー:113.061
エグジット:113.267
+20.6pips儲け
2017年9月1日
ポジション方向「売り」
エントリー:110.05
エグジット:109.839
+21.1pips儲け
検証結果
勝敗:6勝2敗
勝率:71.4%
損益:+66.2pips
1回のトレード損益:+9.5pips
手法 | 回数 | エントリー方向 | エントリー | エグジット | 損益 | 勝敗 |
---|---|---|---|---|---|---|
待ち伏せ型指標発表トレード | 1回目 | 売り | 107.214 | 107.359 | -14.5pips | 負 |
待ち伏せ型指標発表トレード | 2回目 | 買い | 106.884 | 106.831 | -5.3pips | 負 |
待ち伏せ型指標発表トレード | 3回目 | 買い | 109.998 | 110.201 | +20.3pips | 勝 |
待ち伏せ型指標発表トレード | 4回目 | 売り | 113.157 | 113.119 | +3.8pips | 勝 |
待ち伏せ型指標発表トレード | 5回目 | 売り | 113.415 | 113.213 | +20.2pips | 勝 |
待ち伏せ型指標発表トレード | 7回目 | 買い | 113.061 | 113.267 | +20.6pips | 勝 |
待ち伏せ型指標発表トレード | 8回目 | 売り | 110.050 | 109.839 | +21.1pips | 勝 |
検証結果考察
トレード手法の良い点
勝率が高い
「米国雇用統計」の指標発表後は、ほぼ急激に変動するケースが多くなります。
そのため、この待ち伏せ型のトレード手法であれば、どちらに動いたときも成功する可能性が高く、高い勝率が見込めます。
設定がわかりやすい
指標発表後の為替変動前に注文するので、初心者でも、迷わずに設定することが可能です。
決済指値に届かないときのエグジット判断は、個人差が出てきますが、設定方法自体はだれがやっても、ほぼ同じになります。
トレード手法の悪い点
月1回しかチャンスがない
米国雇用統計の発表は、月1回ですので、月1回しかこの手法は使えないことになります。
日々のトレードで利用するトレード手法とはならないのです。
改善できる点
採用する「指標発表」を増やす
一番「指標発表」の重要度が高いのが「米国雇用統計」です。
しかし、「米国雇用統計」だけだと、月1回しかチャンスはありません。
だとすれば、世界各国が発表する「経済指標」も、含めてトレードをすることで、トレード機会を確保することができます。
などであれば、経済指標カレンダーに「重要度」「前回変動幅」が記載されています。
「重要度」が高く
「前回変動幅」が大きい
「経済指標」を選んで、今回の手法のトレード機会を増やすことで、収益を上げることが可能になります。
まとめ
待ち伏せ型指標発表トレードの検証結果としては
どちらに動いても良い形で注文をするので、勝率が高いトレード手法と言えます。
しかし、反面、「米国雇用統計」だけであれば月一回のトレードチャンスしかないデメリットもあるのです。
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