海外FXトレード手法検証ブログでは、ハイレバレッジトレードができる海外FXで「稼げる可能性の高い」トレード手法、トレードテクニックを実際に1週間テストしてみて、どのくらいの勝率になるのか?どのくらいのpipsが稼げるのか?を実際にトレードをしてみて、検証する海外FXブログです。高い勝率のトレード手法があれば参考にしてください。
検証したトレード手法の概要
ゴールデンクロス・デッドクロスとは?
ゴールデンクロス・デッドクロスとは
移動平均線を利用したテクニカル分析指標で
- 短期の移動平均線が長期の移動平均線を下から上に抜けたときに「買い」サイン、上昇トレンドが発生するサインとして「ゴールデンクロス(GC)」と呼びます。
- 短期の移動平均線が長期の移動平均線を上から下に抜けたときに「売り」サイン、下降トレンドが発生するサインとして「デッドクロス(DC)」と呼びます。
図を見るとわかるとおりで非常にわかりやすいテクニカル分析指標として、初心者の投資家でもわかりやすいトレード手法となっています。
なぜ、ゴールデンクロス・デッドクロスでトレンドが発生するのか?
移動平均線は
当日から遡ったある一定期間の終値平均値を線でつなげたもの
です。
- 一定期間が短ければ → 直近の実勢レートの変動を大きく反映したグラフになる
- 一定期間が長ければ → 直近の実勢レートの変動をあまり反映しないグラフになる
短期の移動平均線が長期の移動平均線を下から上に抜けたとき
= 急激に直近の実勢レートが上昇したとき
短期の移動平均線が長期の移動平均線を上から下に抜けたとき
= 急激に直近の実勢レートが下降したとき
を表すので、ゴールデンクロス・デッドクロスが相場の転換点となり、トレンドが発生するのです。
短期の移動平均線が長期の移動平均線って具体的には「何日」?
一般的に使われているのは
株式投資系
- 短期移動平均線:25MA
- 中期移動平均線:75MA
- 長期移動平均線:200MA
FX系
- 短期移動平均線:21MA
- 中期移動平均線:90MA
- 長期移動平均線:200MA
でしょうか?
筆者の場合は
- 短期移動平均線:20MA
- 中期移動平均線:50MA
- 長期移動平均線:100MA
にしています。
とくに大きな理由はありませんが、5分足、15分足と短い時間足でトレードするので、200MAのような長すぎる移動平均線はそぐわないと過去の経験から感じています。
正解はありませんので、自分が一番勝率が上がる組み合わせを見つけ出せば良いのです。
ゴールデンクロス・デッドクロスは「だまし」も多い!
投資家の注目しているポイントは
という点と言ってもいいでしょう。
ゴールデンクロス・デッドクロスは相場の転換点をいち早く発見するためのテクニカル分析指標であり、「順張り」ではなく、「逆張り」に近いので空振りも多いのです。
ただ、ゴールデンクロス・デッドクロスのサイン通りにトレンドが転換する事象も多くあるため、なんらかの方法で「だまし」の排除ができれば、有力なトレード手法になるのです。
今回は、実際のトレード検証から「だまし」の排除方法を検討して見ます。
ゴールデンクロス・デッドクロストレードのメリットデメリット
メリット
- エントリータイミングが明確
- エグジットタイミングも明確
- エントリー機会が多い
- 損小利大ができる
デメリット
- 「だまし」の数が多い
- 勝率は高くない
ゴールデンクロス・デッドクロストレードのエントリータイミング
今回のMT4設定
- 短期移動平均線: 20MA(赤)
- 中期移動平均線: 50MA(青)
- 長期移動平均線:100MA(黒)
※中期移動平均線は利用しないものの、後で「だまし」排除のところで使うので表示しています。「20MA(赤)」「100MA(黒)」だけに注目してください。
「短期移動平均線: 20MA(赤)」が「長期移動平均線:100MA(黒)」を下から上に抜く
→ ゴールデンクロス(GC) = 「買い」エントリー
「短期移動平均線: 20MA(赤)」が「長期移動平均線:100MA(黒)」を上から下に抜く
→ デッドクロス(DC) = 「売り」エントリー
としました。
まずは「だまし」の排除を検討せずに、すべてのゴールデンクロス(GC)・デッドクロス(DC)でエントリーしてみます。
MT4の設定
インジケーターの「Moving Average」を選択
- 短期移動平均線: 20MA(赤)
- 中期移動平均線: 50MA(青)
- 長期移動平均線:100MA(黒)
に設定します。
ゴールデンクロス・デッドクロストレードのエグジットタイミング
今回のエグジットポイントは
としています。
多くの場合は、ゴールデンクロスにしろ、デッドクロスにしろ、実勢レートが「短期移動平均線: 20MA(赤)」よりも先にトレンドとして動きます。
「実勢レート = 1MA」といっても過言ではありません。「実勢レート:1MA」が「短期移動平均線: 20MA(赤)」を割り込むときにトレンド終了と判断してエグジットします。
ゴールデンクロス・デッドクロストレード検証
MT4/チャート/テクニカル分析の設定
- 移動平均線:20MA(赤)、50MA(青)、100MA(黒)
- 5分足
- 米ドル/円
トレードルール
- 「短期移動平均線: 20MA(赤)」が「長期移動平均線:100MA(黒)」を下から上に抜く「買い」エントリー
- 「短期移動平均線: 20MA(赤)」が「長期移動平均線:100MA(黒)」を上から下に抜く「売り」エントリー
- 実勢レートが「短期移動平均線: 20MA(赤)」を割り込んだらエグジット
検証期間
2017年7月12日~2017年7月19日
2017年7月12日
ポジション方向「買い」
エントリー:113.488
エグジット:113.384
-10.4pips損失
ポジション方向「売り」
エントリー:113.045
エグジット:113.211
-16.6pips損失
2017年7月13日
ポジション方向「買い」
エントリー:113.24
エグジット:113.333
+9.3pips儲け
ポジション方向「売り」
エントリー:113.196
エグジット:112.991
+20.5pips儲け
ポジション方向「買い」
エントリー:113.075
エグジット:113.029
-4.6pips損失
ポジション方向「売り」
エントリー:112.968
エグジット:113.001
-3.3pips損失
ポジション方向「買い」
エントリー:113.148
エグジット:113.367
+21.9pips儲け
ポジション方向「売り」
エントリー:113.22
エグジット:113.235
-1.5pips損失
2017年7月14日
ポジション方向「買い」
エントリー:113.31
エグジット:113.361
+5.1pips儲け
ポジション方向「売り」
エントリー:113.325
エグジット:113.239
+8.6pips儲け
2017年7月17日
ポジション方向「買い」
エントリー:112.535
エグジット:112.616
+8.1pips儲け
ポジション方向「売り」
エントリー:112.574
エグジット:112.479
+9.5pips儲け
ポジション方向「買い」
エントリー:112.772
エグジット:112.743
-2.9pips損失
ポジション方向「売り」
エントリー:112.59
エグジット:112.623
-3.3pips損失
2017年7月18日
ポジション方向「買い」
エントリー:112.243
エグジット:112.291
+4.8pips儲け
ポジション方向「売り」
エントリー:112.121
エグジット:112.124
-0.3pips損失
ポジション方向「買い」
エントリー:112.068
エグジット:112.031
-3.7pips損失
2017年7月19日
ポジション方向「売り」
エントリー:112.003
エグジット:111.973
+3.0pips儲け
ポジション方向「買い」
エントリー:112.023
エグジット:112.049
+2.6pips儲け
ポジション方向「売り」
エントリー:112.005
エグジット:111.98
+2.5pips儲け
ポジション方向「買い」
エントリー:111.838
エグジット:111.819
-1.9pips損失
検証結果
- トレード回数:21回
- 勝敗:11勝10敗
- 勝率:52.4%
- 損益:+47.4pips
- 1回のトレード損益:+2.4pips
手法 | 回数 | エントリー方向 | エントリー | エグジット | 損益 | 勝敗 |
---|---|---|---|---|---|---|
ゴールデンクロス・デッドクロス | 1回目 | 買い | 113.488 | 113.384 | -10.4pips | 負 |
ゴールデンクロス・デッドクロス | 2回目 | 売り | 113.045 | 113.211 | -16.6pips | 負 |
ゴールデンクロス・デッドクロス | 3回目 | 買い | 113.240 | 113.333 | +9.3pips | 勝 |
ゴールデンクロス・デッドクロス | 4回目 | 売り | 113.196 | 112.991 | +20.5pips | 勝 |
ゴールデンクロス・デッドクロス | 5回目 | 買い | 113.075 | 113.029 | -4.6pips | 負 |
ゴールデンクロス・デッドクロス | 6回目 | 売り | 112.968 | 113.001 | -3.3pips | 負 |
ゴールデンクロス・デッドクロス | 7回目 | 買い | 113.148 | 113.367 | +21.9pips | 勝 |
ゴールデンクロス・デッドクロス | 8回目 | 売り | 113.220 | 113.235 | -1.5pips | 負 |
ゴールデンクロス・デッドクロス | 9回目 | 買い | 113.310 | 113.361 | +5.1pips | 勝 |
ゴールデンクロス・デッドクロス | 10回目 | 売り | 113.325 | 113.239 | +8.6pips | 勝 |
ゴールデンクロス・デッドクロス | 11回目 | 買い | 112.535 | 112.616 | +8.1pips | 勝 |
ゴールデンクロス・デッドクロス | 12回目 | 売り | 112.574 | 112.479 | +9.5pips | 勝 |
ゴールデンクロス・デッドクロス | 13回目 | 買い | 112.772 | 112.743 | -2.9pips | 負 |
ゴールデンクロス・デッドクロス | 14回目 | 売り | 112.590 | 112.623 | -3.3pips | 負 |
ゴールデンクロス・デッドクロス | 15回目 | 買い | 112.243 | 112.291 | +4.8pips | 勝 |
ゴールデンクロス・デッドクロス | 16回目 | 売り | 112.121 | 112.124 | -0.3pips | 負 |
ゴールデンクロス・デッドクロス | 17回目 | 買い | 112.068 | 112.031 | -3.7pips | 負 |
ゴールデンクロス・デッドクロス | 18回目 | 売り | 112.003 | 111.973 | +3.0pips | 勝 |
ゴールデンクロス・デッドクロス | 19回目 | 買い | 112.023 | 112.049 | +2.6pips | 勝 |
ゴールデンクロス・デッドクロス | 20回目 | 売り | 112.005 | 111.980 | +2.5pips | 勝 |
ゴールデンクロス・デッドクロス | 21回目 | 買い | 111.838 | 111.819 | -1.9pips | 負 |
ストキャスティクスのゴールデンクロス・デッドクロストレード | 1回目 | 売り | 105.894 | 105.995 | -10.1pips | 負 |
ストキャスティクスのゴールデンクロス・デッドクロストレード | 2回目 | 売り | 105.912 | 105.631 | +28.1pips | 勝 |
ストキャスティクスのゴールデンクロス・デッドクロストレード | 3回目 | 買い | 106.166 | 106.262 | +9.6pips | 勝 |
ストキャスティクスのゴールデンクロス・デッドクロストレード | 4回目 | 買い | 106.127 | 106.210 | +8.3pips | 勝 |
ストキャスティクスのゴールデンクロス・デッドクロストレード | 5回目 | 買い | 106.221 | 106.490 | +26.9pips | 勝 |
検証結果考察
トレード手法の良い点
「損小利大」ができている
今回のトレードではギリギリ50%をクリアしたという勝率になっています。悪くはないが良くもないという状態です。厳密にすべてのゴールデンクロス・デッドクロスでトレードするとやはりこのような結果になるのは致し方ないのかもしれません。
それでも利益が出ているのは「損小利大」ができているからと言っていいでしょう。勝つときに20~40pips、負けるときに数pips~10pipsですから、勝率5割なら利益は出るということです。
トレード回数が多い
他の1週間検証では、1週間でのトレード回数が6回~10回程度しかありませんでしたが、このトレード手法では21回ものトレードができました。今のままでは「トレード回数が多くても損益が負けているじゃないか?」と思ってしまいますが、トレード回数が多いということは「だまし」を排除して勝率を上げられればそれだけ損益も拡大できる余地があるということでもあります。十分にメリットと言えるでしょう。
エントリータイミングが明確
エントリーのルールは明確ですので、迷うことがありません。初心者でも十分に対応出来るでしょう。
トレード手法の悪い点
「だまし」が多い
前述している通りで「だまし」が多いのがゴールデンクロス・デッドクロスを利用している上級者の投資家が少ない理由かと思います。これが最大の欠点です。
改善できる点
「だまし」の排除について検証します。
「だまし」を排除する方法を検討
ゴールデンクロス・デッドクロストレードの問題点は「だまし」の多い点です。今回は実証実験の結果から、「だまし」の排除方法を検討したいと思います。
方法その1.長期移動平均線:100MA(黒)の傾きで順張り以外は無視する
「だまし」の排除方法の一つとして、「長期移動平均線:100MA(黒)の傾きを見る」という方法があります。この場合はどうなるのでしょうか?
- トレード回数:21回
- 勝敗:11勝10敗
- 勝率:52.4%
- 損益:+47.4pips
- 1回のトレード損益:+2.4pips
↓:長期移動平均線:100MA(黒)の傾きで順張り以外は無視
- トレード回数:7回
- 勝敗:5勝4敗
- 勝率:55.6%
- 損益:+33.7pips
- 1回のトレード損益:+3.7pips
方法その2.レンジ相場の後のゴールデンクロス・デッドクロスのみトレードする
「だまし」の排除方法の一つとして、「レンジ相場の後のクロスのみを重視する」という方法があります。この場合はどうなるのでしょうか?
- トレード回数:21回
- 勝敗:11勝10敗
- 勝率:52.4%
- 損益:+47.4pips
- 1回のトレード損益:+2.4pips
↓:長期移動平均線:100MA(黒)の傾きで順張り以外は無視
- トレード回数:7回
- 勝敗:7勝0敗
- 勝率:100.0%
- 損益:+58.6pips
- 1回のトレード損益:+8.4pips
「どこでレンジ相場と判断するのか?」は個人差が出てしまうかと思いますが、筆者の場合は
と判断しています。
例を上げると
「OK=トレードする」ケース
「無効=トレードしない」ケース
結果
ゴールデンクロス・デッドクロストレードで「だまし」を排除する方法は
というものが有効だと今回の検証ではわかりました。
まとめ
ゴールデンクロス・デッドクロストレードの検証結果としては
- 取引機会は多いが「だまし」も多いトレード手法
- エントリーも、エグジットも、明確なので初心者にもわかりやすいトレード手法
- 「損小利大」は実現できるトレード手法
と位置付けて良いと思います。
それでも、勝率50%を超えて損益もプラスになるのであれば、そのままでも十分に活用できます。
しかし、さらに勝率を高めるためには
- レンジ相場の後のゴールデンクロス・デッドクロスのみでトレードする方法が有効
という結果になっています。
ゴールデンクロス・デッドクロストレードの改善方法としては
- 移動平均線の期間を変えてみて最適なものを見出してみる
- 2つの移動平均線の傾きなどでエントリーしないパターンを抽出する
- クロスが訪れる前に予想してエントリーしてしまう
・・・
など、色々な方法が考えられます。ぜひ、自己流のトレード手法開発のベースとして検討してみましょう。
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