海外FXトレード手法検証ブログでは、ハイレバレッジトレードができる海外FXで「稼げる可能性の高い」トレード手法、トレードテクニックを実際に1週間テストしてみて、どのくらいの勝率になるのか?どのくらいのpipsが稼げるのか?を実際にトレードをしてみて、検証する海外FXブログです。高い勝率のトレード手法があれば参考にしてください。
検証したトレード手法の概要
今回は「フィボナッチリトレースメント」を利用した、押し目買い・戻り売りの順張りトレードを試してみます。
フィボナッチとは?
フィボナッチ数列とは?
0,1,1,2,3,5,8,13,21,34,55,89,144,233…
1個前と2個前の数字の和が次の数字になる数列のことです。
2つの連続する項の比が、次第に黄金比(約1:1.618または約0.618:1)に近づいてくる特徴を持ちます。
見たことがある方も多いかと思いますが
フィボナッチ数列の各項の正方形を作ると、このような形になり、黄金比が現れるのです。
自然界では、黄金比が多く登場し、美術やデザインの世界でも、黄金比が最も美しいとされています。
ひまわりの黄金比
オウムガイの黄金比
モナリザの黄金比
アップルロゴの黄金比
フィボナッチリトレースメントとは?
フィボナッチリトレースメント(Fibonacci Retracement)は
という考え方から、編み出されたテクニック分析手法です。
主要なフィボナッチ比率は
- 0%
- 23.6%
- 38.2%
- 61.8%
- 100%
で構成されています。
もっと噛み砕いて説明すると
ということです。
フィボナッチを活用した押し目買い・戻り売りトレードとは?
「押し目買い・戻り売り」ですから
- トレンドが発生して、反発したとき
がスタートです。
- トレンドが発生して、反発したときに、直近の「安値 → 高値(上昇トレンド)」「高値 → 安値(下降トレンド)」に向かって、「フィボナッチリトレースメント」を引きます。
そうすると
主要なフィボナッチ比率
- 0%
- 23.6%
- 38.2%
- 61.8%
- 100%
と
- 50%
のラインが引かれるので、このときに
と判断します。
「38.2%」「61.8%」で反発する可能性もありますが、今回はそれらは無視して、一番手前の「23.6%」での反発が、一番「押し目買い・戻り売り」が発生する可能性が高いと考えます。
「38.2%」「61.8%」と反発の大きさが増えれば、そのまま逆方向のトレンド発生になる確率が高まってしまうため、一番手前の「23.6%」だけを採用するのです。
「トレンドが発生して、反発したとき」の見極めには、ボリンジャーバンドを利用します。
実際のチャートで説明すると
- ボリンジャーバンドの「+3σ」「-3σ」にタッチして反発した場合
- 直近の「安値 → 高値(上昇トレンド)」「高値 → 安値(下降トレンド)」に向かって「フィボナッチリトレースメント」を引きます。
- 「23.6%」のラインの近辺で反発し、元のトレンドに戻るタイミングで、元のトレンドの方向にエントリーします。
これが今回の「フィボナッチを活用した押し目買い・戻り売りトレード」です。
MT4での「フィボナッチリトレースメント」の引き方
メニューバーの下記のアイコンをクリックします。
ラインを引くときと同じように引っ張るだけで「フィボナッチリトレースメント」が引けます。
プロパティを変更すれば、ラインの色や数値を変更することもできます。色は構いませんが、数値を変更するとフィボナッチ比率ではなくなってしまうので、そのままにしておきましょう。
フィボナッチを活用した押し目買い・戻り売りトレードの特徴
このトレード手法は
です。
オカルト的な印象を持つ方も多いかもしれませんが、実際にフィボナッチが有効に作用することは、多くの投資家が語っています。
また、あくまでも「押し目買い・戻り売り」の順張りトレードですので、それほど大勝ができるわけではありませんが、大負けもありません。固く勝つトレード手法でもあるのです。
フィボナッチを活用した押し目買い・戻り売りトレードのメリットデメリット
メリット
- 順張りなので勝率が高い
- 大きなトレンドが形成されるときには大きく稼げる可能性が高い
- 「損切り」タイミングが明確なので損失も最小限に食い止められる
デメリット
- 慎重なエントリータイミングの見極めをする分、取引機会が少ない
- 「反発」という言葉に曖昧な部分が残っており、判断に個人差がでてしまう
フィボナッチを活用した押し目買い・戻り売りトレードのエントリータイミング
その1.「ボリンジャーバンド」で反発を確認する
前述した通りで
- トレンドが形成された。
- ボリンジャーバンドの「+3σ」「-3σ」にタッチして反発した。
ときに、「フィボナッチリトレースメント」を引くスタートラインに立ちます。
その2.「フィボナッチリトレースメント」を引く
直近の「安値 → 高値(上昇トレンド)」「高値 → 安値(下降トレンド)」に向かって「フィボナッチリトレースメント」を引きます。
その3.「23.6%」のラインで反発を確認してエントリー
「23.6%」のラインで「押し目」「戻り」が形成されて、反発した段階でエントリーします。
「23.6%」のライン近辺で、為替レートが上下することもあるので
エントリー方向は、トレンドの順張り方向です。
フィボナッチを活用した押し目買い・戻り売りトレードのエグジットタイミング
「損切り」
ボリンジャーバンドの「+3σ」「-3σ」にタッチして、「23.6%」のラインで反発して、「0.0%」のラインと「23.6%」のラインの間ぐらいでエントリーしたとします。
と思っても、実は一時的なもので、もう一度「23.6%」のラインに戻ってしまうこともあります。このときは「23.6%」のライン、もしくは「23.6%」のラインのやや上で「損切り」してしまいましょう。
ということですから、エントリーは解除した方が良いのです。
「利確」
利確ポイントは、トレンドの終了を判断できれば、何を指標にしても構わないのですが
今回は
と判断して、「利確」のエグジットをします。
フィボナッチを活用した押し目買い・戻り売りトレードのトレード検証
MT4/チャート/テクニカル分析の設定
- ボリンジャーバンド:±2σ、±3σを表示
- 5分足
- 米ドル/円
トレードルール
- ±3σに実勢レートがタッチして反発したときに直近の安値(高値)から高値(安値)にかけて、フィボナッチリトレースメントを引きます。
- 「23.6%」のラインにタッチして「押し目」ができたら、「買い」エントリー
- 「23.6%」のラインにタッチして「戻り」ができたら、「売り」エントリー
- エントリー後、「23.6%」のラインに戻ってしまったら「損切り」エグジット
- ボリンジャーバンドの中心線にタッチしたら「利確」エグジット
検証期間
2017年9月11日~2017年9月15日
9月11日
ポジション方向「買い」
エントリー:108.619
エグジット:108.778
+15.9pips儲け
9月12日
ポジション方向「買い」
エントリー:109.741
エグジット:109.926
+18.5pips儲け
ポジション方向「買い」
エントリー:109.948
エグジット:110.147
+19.9pips儲け
9月13日
ポジション方向「買い」
エントリー:110.081
エグジット:110.063
-1.8pips損失
ポジション方向「買い」
エントリー:110.244
エグジット:110.59
+34.6pips儲け
9月14日
ポジション方向「買い」
エントリー:110.602
エグジット:110.599
-0.3pips損失
ポジション方向「売り」
エントリー:110.281
エグジット:110.245
+3.6pips儲け
9月15日
ポジション方向「買い」
エントリー:110.361
エグジット:110.331
-3.0pips損失
ポジション方向「買い」
エントリー:110.388
エグジット:110.670
+28.2pips儲け
ポジション方向「売り」
エントリー:110.742
エグジット:110.829
-8.7pips損失
検証結果
トレード回数:10回
勝敗:6勝4敗
勝率:60.0%
損益:+106.9pips
1回のトレード損益:+10.7pips
手法 | 回数 | エントリー方向 | エントリー | エグジット | 損益 | 勝敗 |
---|---|---|---|---|---|---|
フィボナッチ押し目買い・戻り売り | 1回目 | 買い | 108.619 | 108.778 | +15.9pips | 勝 |
フィボナッチ押し目買い・戻り売り | 2回目 | 買い | 109.741 | 109.926 | +18.5pips | 勝 |
フィボナッチ押し目買い・戻り売り | 3回目 | 買い | 109.948 | 110.147 | +19.9pips | 勝 |
フィボナッチ押し目買い・戻り売り | 4回目 | 買い | 110.081 | 110.063 | -1.8pips | 負 |
フィボナッチ押し目買い・戻り売り | 5回目 | 買い | 110.244 | 110.590 | +34.6pips | 勝 |
フィボナッチ押し目買い・戻り売り | 6回目 | 買い | 110.602 | 110.599 | -0.3pips | 負 |
フィボナッチ押し目買い・戻り売り | 7回目 | 売り | 110.281 | 110.245 | +3.6pips | 勝 |
フィボナッチ押し目買い・戻り売り | 8回目 | 買い | 110.361 | 110.331 | -3.0pips | 負 |
フィボナッチ押し目買い・戻り売り | 9回目 | 買い | 110.388 | 110.670 | +28.2pips | 勝 |
フィボナッチ押し目買い・戻り売り | 10回目 | 売り | 110.742 | 110.829 | -8.7pips | 負 |
検証結果考察
トレード手法の良い点
損小利大が可能
強いトレンドが形成されれば、順張りですので、それなりに利幅が伸びます。一方で、もう一度23.6%のラインに戻ったら、すぐに損切りしてしまうので負け幅は小さくて済みます。
今回の結果では
- 1回あたりの勝ち幅平均:+20.1pips
- 1回あたりの負け幅平均:-3.4pips
ですから、明確な損小利大ができています。
トレード手法の悪い点
取引機会が少ない
1週間、実質5日間張り付いて、10回のトレード機会というのは、可もなく、不可もなく、というところですが、もう少し「トレンドが確実に発生したとき」という条件を入れれば、エントリー機会は半分ぐらいになってしまいます。
ライン系のテクニック手法は個人差が出る
「23.6%のラインにタッチして、反発したらエントリー」
というのは、明確なようで明確でないエントリー条件と言えます。23.6%のラインピッタリで反発するなんてことは、ほとんどなく、23.6%のライン周辺でのエントリー判断になるので、当然個人差が出ます。
この手法で、AさんとBさんが同じ時期にトレードしても、勝敗や損益はかなりぶれてしまうのではないでしょうか。
改善できる点
強いトレンド形成を条件に加える
「移動平均線」や「一目均衡表の遅行スパン」などを利用して
ある程度明確なトレンドが形成されたとき
という条件を入れれば、より勝率は上がるはずです。
しかし、エントリー条件を厳しくすれば、その分、エントリー機会が減ってしまうので
今回は
- ボリンジャーバンドの「+3σ」「-3σ」にタッチして反発した場合に「フィボナッチリトレースメント」を引く
としていましたが
- ボリンジャーバンドの「+2σ」「-2σ」「+3σ」「-3σ」にタッチして反発した場合に「フィボナッチリトレースメント」を引く
と、「+2σ」「-2σ」も加えることで、取引機会を確保することが可能になります。
- トレンド形成を条件に入れて → 勝率アップ、取引機会ダウン
- 「+2σ」「-2σ」も加えて → 取引機会アップ
で、全体の取引機会は変えず(やや増える)、勝率を上げることができます。
まとめ
フィボナッチを活用した押し目買い・戻り売りトレードの検証結果としては
ということが、勝率や損益を見てもわかります。
しかしながら、フィボナッチを活用した押し目買い・戻り売りトレードは
- 根拠が薄い
- エントリー判断が個人差に左右される
ため、使いこなすのが難しいトレード手法と感じました。
このトレード手法だけでトレードすることはあまりおすすめできません。ただし、フィボナッチリトレースメントが「押し目」「戻り」を判断する有力な材料になることは、それなりに実証できているので、他のトレード手法の勝率を引き上げるための、ツールとしては有効に使える余地があります。上級者向けのテクニカル手法と言えます。
他の要素を含めてジャッジができない、初心者にはおすすめできないトレード手法です。
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「なぜ、そうなるのか?」という根拠は薄いものの
自然界の植物や宇宙が黄金比で構成されているのは、まぎれもない事実であり、人間が最も美しいと感じるのも、この黄金比であることがまぎれもない事実なのです。
また、自然界の構造と同じように、為替レートの推移パターンが、黄金比によって説明できることも、否定できるものではないのです。
実際に、プロの投資家でも、「フィボナッチリトレースメント」を利用している方は少なくありません。
今回の検証では、フィボナッチリトレースメント自体が、「押し目買い・戻り売り」を示すものですので、「押し目買い・戻り売り」に活用して検証してみます。