海外FXトレード手法検証ブログでは、ハイレバレッジトレードができる海外FXで「稼げる可能性の高い」トレード手法、トレードテクニックを実際に1週間テストしてみて、どのくらいの勝率になるのか?どのくらいのpipsが稼げるのか?を実際にトレードをしてみて、検証する海外FXブログです。高い勝率のトレード手法があれば参考にしてください。
検証したトレード手法の概要
今回は「EMA(指数平滑移動平均線)」と「エンペローブ」を利用したスキャルピングトレードテクニックです。
EMA(指数平滑移動平均線)とは?
一般的な「SMA:Simple Moving Average(単純移動平均線)」は、すべてのデータを平等に扱い、平均値を算出する計算方法で移動平均線が引かれます。
100日前の数値も、前日の数値も平等な価値として考えるのです。
しかし、実際のトレードでは
- 現在に近い日のデータの方が現在レートに与える影響が大きい
- 現在から遠い日のデータの方が現在レートに与える影響が小さい
ため
と考えて作られたのが「EMA:Exponential Moving Average(指数平滑移動平均線)」です。
「EMA(指数平滑移動平均線)」は、個々の価格データの加重を現在よりも遠いものから「指数関数的(exponential)」に減少させて、平均値を計算します。
結果として
「SMA(単純移動平均線)」と「EMA(指数平滑移動平均線)」の比較
MT4の設定
インジケーターの「Moving Average」を選択
- 期間「20」
- 移動平均の種別「Exponential」
- 適用価格「Close」
エンペローブ(Envelope)とは?
を言います。
「実勢レートが移動平均線からどのくらい乖離しているのか?」を見るために利用されます。
エンペローブは移動平均線とほぼ同じものですので、MT4で設定するときは移動平均線と同じように
- 期間
- 移動平均線の種別(SMAなのか?EMAなのか?WMAなのか?)
- 適用価格
- 偏差
を設定することになります。
MT4の設定
インジケーターの「Envelopes」を選択
- 期間「20」
- 移動平均の種別「Exponential」
- 適用価格「Close」
- 偏差「0.10」「0.20」「0.30」「0.40」%
と4本のエンペローブを引きます。
偏差というのは、乖離幅のことですので
「米ドル/円:100円」のときに乖離幅0.1%のエンペローブを表示させると約10pips平行にエンペローブが引かれることになります。
下記は、0.1%、0.2%、0.3%、0.4%でEMA20のエンペローブを引いたチャートです。
「エンペローブ」と「ボリンジャーバンド」の比較
「エンペローブ」を使った逆張りトレードのテクニック
前提として、エンペローブと実勢レートの関係は
- 実勢レートは±0.1%のエンペローブの内側にほとんど収まる
- ±0.1%のエンペローブをはみ出しても、自然と±0.1%のエンペローブの内側に戻る
という特徴があります。
そのため、
というのが「エンペローブ」を使った逆張りトレードの基本的な考え方です。
注意しなければならないのは急激なトレンド発生時
エンペローブを使った逆張りトレードの弱点は急激な為替変動です。
前述した例のようにある程度レンジ相場を形成していれば、戻った時に十分な利幅が稼げるのですが・・・
急激なトレンドが発生している(移動平均線の傾きが急)の場合は
という問題が発生してしまうのです。
この手法は
- レンジ相場に強い
- トレンド相場に弱い
ということがわかります。
指標発表時や強いトレンドが形成されているときは、このトレード手法でエントリーするのは見送る必要があります。
EMAとエンベロープの反転狙いトレードの特徴
このトレード手法は
です。
基本的に移動平均線は、過去の一定期間の平均値を結んだ線ですので、そこから大きく乖離するということは、異常値が発生しているということを意味します。一時的な買われすぎ、一時的な売られすぎということになりますが、すぐに移動平均線の範囲に収まっていくのです。
この異常値が発生した瞬間を逃さずにエントリーするのが今回のトレード手法です。
今回は、5分足でテストしていますが、異常値の発生を逆手に取るトレードということは、1分足でも通用するスキャルピング向きのトレードテクニックであると言えます。
スロットの目押し感覚でトレードできるトレード手法と言っても、過言ではありません。
ただし、急激なトレンド形成時は大幅に勝率が落ちてしまうことと、一回当たりの獲得pipsは小幅になってしまうところに注意が必要です。勝ち幅が小さいため、取引回数を増やさなければ、全体としての儲けが大きくならないのです。
EMAとエンベロープの反転狙いトレードのメリットデメリット
メリット
- エントリータイミングが明確
- エグジットタイミングが明確
- スキャルピングが可能なので取引回数が多くなる
- 勝率も高い
デメリット
- 一回の勝ち幅が小さい
- 急激なトレンド発生時には通用しない
- 瞬間のタイミングを逃さないためにはある程度の訓練が必要になる
EMAとエンベロープの反転狙いトレードのエントリータイミング
±0.1%のエンペローブを抜けて、ヒゲができたらエントリー
±0.1%のエンペローブを抜けて、ヒゲが形成されたらエントリーします。
-0.1%のエンペローブを抜けて、ヒゲが形成される → 「買い」エントリー
ルール
各ゾーンでの保有して良いポジション数は、1ポジションまでです。
- 「EMA」~「+0.1%」のゾーン → エントリーしない
- 「+0.1%」~「+0.2%」のゾーン → エントリー1回可能
- 「+0.2%」~「+0.3%」のゾーン → エントリー1回可能
- 「+0.3%」~「+0.4%」のゾーン → エントリー1回可能
- 「+0.4%」~のゾーン → エントリー1回可能
ポジションを「利確」「損切」によってエグジットしてから、再び、±0.1%のエンペローブを抜けたときにポジションを持ちます。
EMAとエンベロープの反転狙いトレードのエグジットタイミング
エントリーしてから「EMA」に再タッチしたらエグジット
エンペローブをはみ出してから、移動平均線に収束するときに乗っかるのが今回のトレード手法です。
そのため、エグジットのタイミングは「移動平均線に再タッチしたら」としています。
EMAとエンベロープの反転狙いトレードのトレード検証
MT4/チャート/テクニカル分析の設定
- 指数平滑移動平均線(EMA):20EMAを表示(設定:種別Exponential)
- エンペローブ(Envelopes):20EMAを0.1%刻みで表示(設定:種別Exponential、偏差0.1、0.2、0.3、0.4)
- 5分足
- 米ドル/円
トレードルール
- +0.1%のエンペローブを抜けて、ヒゲが形成される → 「売り」エントリー
- -0.1%のエンペローブを抜けて、ヒゲが形成される → 「買い」エントリー
- エントリーしてから「EMA」に再タッチしたらエグジット
検証期間
2018年3月12日~2018年3月16日
3月12日~3月13日
ポジション方向「買い」
エントリー:106.624
エグジット:106.768
+14.4pips儲け
ポジション方向「買い」
エントリー:106.704
エグジット:106.629
-7.5pips損失
ポジション方向「買い」
エントリー:106.59
エグジット:106.629
+3.9pips儲け
ポジション方向「買い」
エントリー:106.421
エグジット:106.519
+9.8pips儲け
ポジション方向「売り」
エントリー:106.704
エグジット:106.638
+6.6pips儲け
ポジション方向「買い」
エントリー:106.322
エグジット:106.392
+7.0pips儲け
3月13日~3月14日
ポジション方向「売り」
エントリー:106.571
エグジット:106.718
-14.7pips損失
ポジション方向「売り」
エントリー:106.89
エグジット:106.902
-1.2pips損失
ポジション方向「売り」
エントリー:107.118
エグジット:107.176
-5.8pips損失
ポジション方向「売り」
エントリー:107.221
エグジット:107.176
+4.5pips儲け
ポジション方向「売り」
エントリー:107.289
エグジット:107.151
+13.8pips儲け
ポジション方向「買い」
エントリー:106.996
エグジット:106.93
-6.6pips損失
ポジション方向「買い」
エントリー:106.731
エグジット:106.93
+19.9pips儲け
ポジション方向「売り」
エントリー:107.108
エグジット:106.956
+15.2pips儲け
ポジション方向「買い」
エントリー:106.811
エグジット:106.629
-18.2pips損失
ポジション方向「買い」
エントリー:106.476
エグジット:106.629
+15.3pips儲け
ポジション方向「買い」
エントリー:106.46
エグジット:106.557
+9.7pips儲け
ポジション方向「売り」
エントリー:106.641
エグジット:106.628
+1.3pips儲け
ポジション方向「売り」
エントリー:106.708
エグジット:106.592
+11.6pips儲け
3月14日~3月15日
ポジション方向「買い」
エントリー:106.314
エグジット:106.438
+12.4pips儲け
ポジション方向「売り」
エントリー:106.574
エグジット:106.497
+7.7pips儲け
ポジション方向「買い」
エントリー:106.25
エグジット:106.203
-4.7pips損失
ポジション方向「買い」
エントリー:106.071
エグジット:105.932
-13.9pips損失
ポジション方向「買い」
エントリー:105.831
エグジット:105.932
+10.1pips儲け
ポジション方向「買い」
エントリー:105.793
エグジット:105.924
+13.1pips儲け
ポジション方向「買い」
エントリー:105.789
エグジット:105.916
+12.7pips儲け
ポジション方向「買い」
エントリー:105.892
エグジット:105.93
+3.8pips儲け
ポジション方向「売り」
エントリー:106.095
エグジット:105.971
+12.4pips儲け
ポジション方向「買い」
エントリー:105.863
エグジット:105.949
+8.6pips儲け
ポジション方向「売り」
エントリー:106.133
エグジット:106.034
+9.9pips儲け
ポジション方向「売り」
エントリー:106.229
エグジット:106.174
+5.5pips儲け
3月15日~3月16日
ポジション方向「買い」
エントリー:105.968
エグジット:106.103
+13.5pips儲け
ポジション方向「売り」
エントリー:106.26
エグジット:106.302
-4.2pips損失
ポジション方向「買い」
エントリー:105.939
エグジット:105.98
+4.1pips儲け
ポジション方向「買い」
エントリー:105.716
エグジット:105.773
+5.7pips儲け
ポジション方向「売り」
エントリー:105.917
エグジット:106.111
-19.4pips損失
ポジション方向「売り」
エントリー:106.07
エグジット:106.111
-4.1pips損失
ポジション方向「買い」
エントリー:105.898
エグジット:106.008
+11.0pips儲け
検証結果
トレード回数:38回
勝敗:27勝11敗
勝率:71.1%
損益:+163.2pips
1回のトレード損益:+4.3pips
手法 | 回数 | エントリー方向 | エントリー | エグジット | 損益 | 勝敗 |
---|---|---|---|---|---|---|
EMAとエンベロープの反転狙いトレード | 1回目 | 買い | 106.624 | 106.768 | +14.4pips | 勝 |
EMAとエンベロープの反転狙いトレード | 2回目 | 買い | 106.704 | 106.629 | -7.5pips | 負 |
EMAとエンベロープの反転狙いトレード | 3回目 | 買い | 106.590 | 106.629 | +3.9pips | 勝 |
EMAとエンベロープの反転狙いトレード | 4回目 | 買い | 106.421 | 106.519 | +9.8pips | 勝 |
EMAとエンベロープの反転狙いトレード | 5回目 | 売り | 106.704 | 106.638 | +6.6pips | 勝 |
EMAとエンベロープの反転狙いトレード | 6回目 | 買い | 106.322 | 106.392 | +7.0pips | 勝 |
EMAとエンベロープの反転狙いトレード | 7回目 | 売り | 106.571 | 106.718 | -14.7pips | 負 |
EMAとエンベロープの反転狙いトレード | 8回目 | 売り | 106.890 | 106.902 | -1.2pips | 負 |
EMAとエンベロープの反転狙いトレード | 9回目 | 売り | 107.118 | 107.176 | -5.8pips | 負 |
EMAとエンベロープの反転狙いトレード | 10回目 | 売り | 107.221 | 107.176 | +4.5pips | 勝 |
EMAとエンベロープの反転狙いトレード | 11回目 | 売り | 107.289 | 107.151 | +13.8pips | 勝 |
EMAとエンベロープの反転狙いトレード | 12回目 | 買い | 106.996 | 106.930 | -6.6pips | 負 |
EMAとエンベロープの反転狙いトレード | 13回目 | 買い | 106.731 | 106.930 | +19.9pips | 勝 |
EMAとエンベロープの反転狙いトレード | 14回目 | 売り | 107.108 | 106.956 | +15.2pips | 勝 |
EMAとエンベロープの反転狙いトレード | 15回目 | 買い | 106.811 | 106.629 | -18.2pips | 負 |
EMAとエンベロープの反転狙いトレード | 16回目 | 買い | 106.476 | 106.629 | +15.3pips | 勝 |
EMAとエンベロープの反転狙いトレード | 17回目 | 買い | 106.460 | 106.557 | +9.7pips | 勝 |
EMAとエンベロープの反転狙いトレード | 18回目 | 売り | 106.641 | 106.628 | +1.3pips | 勝 |
EMAとエンベロープの反転狙いトレード | 19回目 | 売り | 106.708 | 106.592 | +11.6pips | 勝 |
EMAとエンベロープの反転狙いトレード | 20回目 | 買い | 106.314 | 106.438 | +12.4pips | 勝 |
EMAとエンベロープの反転狙いトレード | 21回目 | 売り | 106.574 | 106.497 | +7.7pips | 勝 |
EMAとエンベロープの反転狙いトレード | 22回目 | 買い | 106.250 | 106.203 | -4.7pips | 負 |
EMAとエンベロープの反転狙いトレード | 23回目 | 買い | 106.071 | 105.932 | -13.9pips | 負 |
EMAとエンベロープの反転狙いトレード | 24回目 | 買い | 105.831 | 105.932 | +10.1pips | 勝 |
EMAとエンベロープの反転狙いトレード | 25回目 | 買い | 105.793 | 105.924 | +13.1pips | 勝 |
EMAとエンベロープの反転狙いトレード | 26回目 | 買い | 105.789 | 105.916 | +12.7pips | 勝 |
EMAとエンベロープの反転狙いトレード | 27回目 | 買い | 105.892 | 105.930 | +3.8pips | 勝 |
EMAとエンベロープの反転狙いトレード | 28回目 | 売り | 106.095 | 105.971 | +12.4pips | 勝 |
EMAとエンベロープの反転狙いトレード | 29回目 | 買い | 105.863 | 105.949 | +8.6pips | 勝 |
EMAとエンベロープの反転狙いトレード | 30回目 | 売り | 106.133 | 106.034 | +9.9pips | 勝 |
EMAとエンベロープの反転狙いトレード | 31回目 | 売り | 106.229 | 106.174 | +5.5pips | 勝 |
EMAとエンベロープの反転狙いトレード | 32回目 | 買い | 105.968 | 106.103 | +13.5pips | 勝 |
EMAとエンベロープの反転狙いトレード | 33回目 | 売り | 106.260 | 106.302 | -4.2pips | 負 |
EMAとエンベロープの反転狙いトレード | 34回目 | 買い | 105.939 | 105.980 | +4.1pips | 勝 |
EMAとエンベロープの反転狙いトレード | 35回目 | 買い | 105.716 | 105.773 | +5.7pips | 勝 |
EMAとエンベロープの反転狙いトレード | 36回目 | 売り | 105.917 | 106.111 | -19.4pips | 負 |
EMAとエンベロープの反転狙いトレード | 37回目 | 売り | 106.070 | 106.111 | -4.1pips | 負 |
EMAとエンベロープの反転狙いトレード | 38回目 | 買い | 105.898 | 106.008 | +11.0pips | 勝 |
検証結果考察
トレード手法の良い点
トレードチャンスが多い
1週間で38回のトレード機会ということは、1日7回~8回のトレード機会があるということです。
しかも、このトレード手法の場合は、今回の5分足よりも短い1分足でも通用するスキャルピング向きのトレードテクニックです。
1分足でトレードをすれば、この2倍~3倍のトレード機会を得ることができるはずです。
これだけトレード機会の多い手法は珍しいレベルです。
エントリー・エグジットタイミングが明確
使っているテクニカル指標は「指数平滑移動平均線(EMA)」「エンペローブ」だけでかなりシンプルです。エンペローブも、移動平均線の一種ですので、移動平均線だけでトレードしているようなものです。
しかも、エントリータイミング・エグジットタイミングが明確ですので、比較的誰がやっても、同じタイミングでトレードできるはずです。
初心者にやさしいトレードテクニックと言えます。
トレード手法の悪い点
1回の勝ち幅が小さい
1回のトレード損益平均:+4.3pips
- 勝ったときの1回のトレード損益:+9.8pips
- 負けたときの1回のトレード損益:⁻9.1pips
ですから、勝ったとしても10pipsに届かない勝ち幅なのです。だからこそ、手数で勝つ回数を増やさないとトータルの損益は伸びないのです。
タイミングを逃さない必要がある
小さな勝ち幅で、一瞬のタイミングを逃さずにトレードしなければならないため、パソコンの前には張り付いた状態になってしまいます。
スロットの目押しのような感覚を楽しめる方には向いていますが、常時気をはった状態になってしまうので、集中力が持続しない方には向かないトレード手法と言えます。
改善できる点
トレードをしない条件を明確に決めておく
今回は、1週間検証なので、すべてのエントリーチャンスをできるだけエントリーを実行しました。
しかし、あきらかに急激なトレンドが形成されているときは、負けてしまうのです。移動平均線自体が傾いているため、戻ったとしても、その戻り幅よりもトレンドの力の方が強く、利益が出ないのです。
だとすれば
- 移動平均線の傾きが○〇度以上なら、エントリーしない
- 指標発表時はエントリーしない
というようなルールを追加して「トレンド形成時の見送り」を徹底することで、勝率を大幅に改善することができるはずです。
1分足でもチャレンジしてみる
勝ち幅が小さいのは致し方ありません。このトレード手法の特徴です。
勝ち幅が小さいであれば、手数を増やすしかありません。
手数を増やすためには、1分足などの短い時間軸でトレードするのも一つの方法です。このトレード手法であれば、1分足でも通用します。
まとめ
EMAとエンベロープの反転狙いトレードの検証結果としては
移動平均線から一時的に大きく乖離した異常発生のタイミングを狙って、逆張りでエントリーするエントリー手法です。
異常はすぐに適正状態に戻るので、このタイミングの見極めを間違えなければ高い勝率が見込めます。
また、異常値はかなりの頻度で発生するため、トレード機会がかなり多くなるのがこのトレード手法の特徴と言えるでしょう。
しかし、反面一回の勝ち幅は小さくなることや、急激なトレンド発生時には通用しないことなどに注意が必要です。
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