【2017年】海外FX税金ガイド最新版。確定申告・税金計算・税金対策・損益通算

woman
「海外FXで利益が出たんだけど、税金ってどうすれば良いの?」
「海外FXと国内FXは利益は相殺できるの?」
「少しでも、節税したいんだけど・・・」

海外FXをする投資家で利益が上げられる方には「税金」の壁にぶつかります。今回は「海外FXの税金の仕組み」について、税金計算・住民税・所得税・税金対策などざまざまな観点から解説します。

目次

海外FXで支払う必要がある税金は?

海外FXで利益が出たときに支払わなければならない税金は

基本的に

  1. 所得税
  2. 住民税

の2つです。

所得税とは

個人の所得(収入から経費を差し引いた利益)に対してかかる国の税金です。
所得税には復興特別所得税も含まれます。

住民税とは

市町村民税と道府県民税の総称で地域に住んでいる人たちが負担する税金です。地方税に分類されます。

どちらも、所得(利益)に対する課税です。「国に納めるか?地方に納めるか?」の違いがあるため、2つあるということになります。

会社から給与をもらっているサラリーマンも「所得税」と「住民税」を支払っています。
不動産投資で暮らしている投資家も「所得税」と「住民税」を支払っています。
FX投資で利益を出している投資家も「所得税」と「住民税」を支払う必要があるのです。

woman
「えっ、私『所得税』も『住民税』も支払った記憶ないんだけど・・・」

そんなことはありません。

会社が給与から天引きして代わりに支払ってくれているのです。これを「源泉徴収」と言います。

  • 所得税だけ「源泉徴収」の方
  • 所得税も、住民税も「源泉徴収」の方
  • どちらも自分で支払う「確定申告」を選んでいる方

と支払い方には色々ありますが、収入があったら「所得税」と「住民税」を支払う義務があるのです。

  • 会社が代わりに支払ってくれるのが「源泉徴収」
  • あなたが自分で税金を支払うのが「確定申告」

です。

どういう条件で「確定申告」をしなければならないかは後述します。

海外FXに関する基本的な疑問

woman
「海外FXって外国に本社のあるFX会社だから、本社のある外国に税金を納付するものじゃないの?」
concierge
違います。

国税庁タックスアンサー No.2010 納税義務者となる個人

https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/2010.htm

居住者とは、日本国内に住所があるか又は現在まで引き続いて1年以上居所がある個人です。
なお、居住者は、「非永住者以外の居住者」と「非永住者」に分かれます。

(1) 非永住者以外の居住者

非永住者以外の居住者は、所得が生じた場所が日本国の内外を問わず、その全ての所得に対して課税されます。一般的にはほとんどこのケースに該当します。

これは

日本に住んでいる方は、海外で所得が生じても、その所得に課税される

ということを意味しています。

つまり

海外FXで利益が出たら、日本に住んでいる以上は日本に納税する義務がある

ということを意味しています。

woman
「じゃあ、海外に住んでいれば納税しなくていいの?」
concierge

はい。

日本の居住者は納税義務がありますが、非居住者には納税義務がありません。

国税庁タックスアンサー No.2875 居住者と非居住者の区分

https://www.nta.go.jp/taxanswer/gensen/2875.htm

我が国の所得税法では、「居住者」とは、国内に「住所」を有し、又は、現在まで引き続き1年以上「居所」を有する個人をいい、「居住者」以外の個人を「非居住者」と規定しています。

つまり

国内に住んでいなければ「非居住者」になるため、日本に納税する義務はありません。

この場合、日本の居住者ではなくなりますが、移住した国の居住者になるので、移住した国の税制に従って納税の義務が発生します。

だからこそ

  • 海外FXで○億という単位で稼げる人
  • 会社経営で○億という単位で稼げる人
    ・・・

などの富裕層はこぞって日本を脱出して、税金が安くて済みやすいシンガポールや香港に移住するのです。

woman
「海外に移住して、実際は日本で暮らしていればいいのでは?」
concierge
そんなに甘くありません。

国税庁タックスアンサー No.2012 居住者・非居住者の判定(複数の滞在地がある人の場合)

https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/2012.htm

ある人の滞在地が2か国以上にわたる場合に、その住所がどこにあるかを判定するためには、例えば、住居、職業、資産の所在、親族の居住状況、国籍等の客観的事実によって判断することになります。

滞在日数のみによって判断するものでないことから、外国に1年の半分(183日)以上滞在している場合であっても、わが国の居住者となる場合があります。

つまり

ケースバイケースで判断しますよ。

といことです。

concierge
基本的には1年の半分以上海外に住んでいるのであれば日本の非居住者となるのですが、それがあきらかに税金対策目的であると判断される場合は「居住者」にされてしまう可能性があるのです。

海外FXの税金を日本に支払いたくない場合は、腹を決めて「税金の安い国に移住する」というのが有力な選択肢になるのですが「日本にいながら、税金を払いたくない」というのは難しいものなのです。

海外FXで支払う必要がある税金の税率と税金計算

前提

海外FXの利益は

  • 「FXの利益」単独で税金が計算される

のではなく

  • 「給与所得+その他所得+FXの利益」の合計に対して税金が計算される

形になります。

国内FXの場合は「申告分離課税」が採用されているため、「FXの利益」単独で税金が計算されるのですが、海外FXの場合は「総合課税」が採用されているため、「給与所得」や「その他所得」と合算して税金が計算される仕組みになっています。

下記の図で言えば、左側に分類されるのが「海外FX」、右側に分類されるのが「国内FX」です。

税金計算の仕組み

出典:東京税理士会

税率

所得税の税率/2017年

課税される所得金額税率控除額
195万円以下5%0円
195万円を超え 330万円以下10%97,500円
330万円を超え 695万円以下20%427,500円
695万円を超え 900万円以下23%636,000円
900万円を超え 1,800万円以下33%1,536,000円
1,800万円を超え4,000万円以下40%2,796,000円
4,000万円超45%4,796,000円

復興特別所得税/2017年

所得税額 × 2.1%

住民税の税率/2017年

市区町村民税課税される所得金額×6%均等割り(自治体ごとに違う)
都道府県民税課税される所得金額×4%均等割り(自治体ごとに違う)

税金計算

1.給与所得を計算する

給与所得 = 年間収入 - 経費

※会社員の方で源泉徴収票がある場合は「給与所得控除後の金額」が該当します。

2.所得控除額を計算する

所得税や住民税には色々な控除制度があります。

  • 給与所得控除
  • 基礎控除
  • 配偶者控除
  • 扶養控除
  • 社会保険料控除
  • 生命保険料控除
  • 住宅ローン控除
    ・・・

などです。控除が大きいほど税金が安くなる仕組みです。

給与所得控除額/2017年

給与等の収入金額(給与所得の源泉徴収票の支払金額)給与所得控除額
1,800,000円以下収入金額×40%650,000円に満たない場合には650,000円
1,800,000円超~3,600,000円以下収入金額×30%+180,000円
3,600,000円超~6,600,000円以下収入金額×20%+540,000円
6,600,000円超~10,000,000円以下収入金額×10%+1,200,000円
10,000,000円超~12,000,000円以下収入金額×5%+1,700,000円
12,000,000円超2,300,000円(上限)

3.課税される所得金額を計算する

課税される所得金額 = 給与所得 - 控除額合計

4.調整控除額を計算する

調整控除額は所得税と住民税の間の控除額の差を回避するために設けられた制度です。

課税される所得金額が200円万以下
  1. 所得税との人的控除額の差の合計
  2. 課税される金額
1と2のいずれか小さい方 × 5% = 調整控除額
課税される所得金額が200円万超
  1. 所得税との人的控除額の差の合計
  2. 課税される金額-200万円
(1 – 2) × 5%  = 調整控除額(2,500円未満になる場合は2,500円)

※基礎控除・扶養控除・障害者控除・寡婦控除などの「人」に関する所得控除のことを「人的控除」と言います。

5.税金を計算する

所得税
課税される所得金額税率控除額
195万円以下5%0円
195万円を超え 330万円以下10%97,500円
330万円を超え 695万円以下20%427,500円
695万円を超え 900万円以下23%636,000円
900万円を超え 1,800万円以下33%1,536,000円
1,800万円を超え4,000万円以下40%2,796,000円
4,000万円超45%4,796,000円

復興特別所得税/2017年

所得税額 × 2.1%

住民税の税率/2017年

市区町村民税課税される所得金額×6%均等割り(自治体ごとに違う)
都道府県民税課税される所得金額×4%均等割り(自治体ごとに違う)
所得税 = 課税される所得金額 × 税率 - 控除額
復興特別所得税 = 所得税 × 2.1%
住民税

市区町村民税 課税される所得金額×6% + 均等割(自治体ごと)
都道府県民税 課税される所得金額×4% + 均等割(自治体ごと)

住民税 = 課税される所得金額 × 10% + 均等割(自治体ごと) - 調整控除額

支払うタイミングの違い

所得税 = 今年の収入 × 税率 → 今年(当年度中)に支払う
住民税 = 今年の収入 × 税率 → 翌年(翌年度中)に支払う

海外FXの税金計算例

  • 給与所得:520万円
  • 海外FXの収入:120万円(経費20万円)

所得税の計算

所得金額の計算

給与収入の額 = 5,200,000円
給与所得控除 = 1,580,000円
給与所得金額 = 3,620,000円

海外FXの所得金額の計算

海外FX所得金額 = 1,200,000円 - 200,000円 = 1,000,000円

控除額の計算

社会保険料等 = 280,000円
生命保険料控除 = 40,000円
扶養控除 = 380,000円(一般扶養親族のうち年齢16歳以上の者1人につき38万円)
基礎控除 = 380,000円

控除額合計 = 1,080,000円

課税所得金額の計算

課税所得金額

= 3,620,000円(給与所得) + 1,000,000円(海外FX取得) - 1,080,000円(控除額)
= 3,540,000円

所得税の計算

3,540,000円 × 20%(税率) - 427,500円(控除額) = 280,500円

復興特別所得税の計算

280,500円 × 2.1%(税率) = 5,890円

所得税 + 復興特別所得税 = 286,390円

住民税の計算

控除額を出しなおす(※所得税と住民税では控除額が異なるため)

社会保険料等 = 280,000円
生命保険料控除 = 25,000円
扶養控除 = 330,000円(一般扶養親族のうち年齢16歳以上の者1人につき33万円)
基礎控除 = 330,000円

控除額合計 = 965,000円

課税所得金額

= 3,620,000円(給与所得) + 1,000,000円(海外FX取得) - 965,000円(控除額)
= 3,655,000円

調整控除額

11万5000円(人的控除額の差の合計額) - (3,655,000円 - 2,000,000円) × 5%

→ マイナスになってしまうので調整控除額は2,500円

住民税 = 3,655,000円 × 10% + 4,000円(均等割り) - 2,500円 = 359,000円

考察

すべてを合算して税金が決まるため、一概には言えませんが、上記の計算例の場合は

海外FXの税金だけとみると

所得税:20% - 海外FXの収入分の控除 + 復興特別所得税
住民税:10% + 均等割り - 調整控除額

概ね30%の税負担

となるのです。

国内FXの場合は、一律で申告分離課税20%(所得税15%、住民税5%)ですので

  • 海外FXの儲けが大きい → 海外FXの税負担は国内FXよりも大きい
  • 海外FXの儲けが少ない → 海外FXの税負担は国内FXよりも小さい

ことになります。

海外FXの損益通算

国内FXの損益通算では

  • 3年間の繰越控除
  • 他の金融商品との損益通算

が可能になっています。

3年間の繰越控除

あらかじめ確定申告している損失があれば、損失と3年先までに発生した利益を相殺できる控除制度

他の金融商品との損益通算

  • CFD
  • 取引所FX(くりっく365)
  • くりっく株365
  • バイナリーオプション
  • 株価指数先物(日経225先物・TOPIX先物など)
  • 商品先物取引(金・プラチナ・原油・とうもろこし等)
  • カバーワラント

と損益通算が可能です。もちろん、これらの金融商品も国内企業のサービスを利用した場合です。

海外FXの損益通算では

海外FX業者が別でも、海外FX同士の損益は合算して計算することができます。

しかし、雑所得というのはそもそも損失通算ができないものです。赤字が出ても0円で処理される性質の税金なのです。

海外FX業者と国内FX業者の税金も、税金の区分自体が違うため、損益通算はできません。

国税庁タックスアンサー No.2250 損益通算

https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/2250.htm

配当所得、給与所得、一時所得及び雑所得の金額の計算上損失が生じることはありますが、その損失の金額は他の各種所得の金額から控除することはできません。

ただし、不動産所得の赤字は他の所得と損益通算をすることができます。不動産を購入して家賃収入よりも、固定資産税・減価償却費・管理費・修繕積立金・支払利息・・・などの金額の方が多ければ、海外FXや給与所得も含めて、損益通算をすることができます。

海外FXで確定申告をしなければならない方

前述した通りで税金(所得税・住民税)の支払方法には

  • 会社が代わりに支払ってくれるのが「源泉徴収」
  • あなたが自分で税金を支払うのが「確定申告」

があります。

concierge
海外FXで収入があった場合には、勤務先の会社は関係ありませので「源泉徴収」ではなく、「確定申告」をして、自分で税務署に納税をする義務が発生するケースがあります。

海外FXで収入があった場合に「確定申告」が必要な方

海外FXの収入(売上)が20万円を超える方

※所得(利益)ではなく、収入(売上)が20万円超です。

その他「確定申告」が必要な方

  • 個人事業主の方
  • 給与が年収2,000万円を超える方
  • 2か所以上の会社から一定額の給与を得ている人
  • 同族会社の役員や親族で会社から支払われる地代・貸付金の利子等による所得が発生する人

つまり、

会社員の方は海外FXで20万円以上売上が計上されたら、「確定申告」が必要

と考えておけばおけば良いのです。

会社員でない方や年収が2000万円を超える会社員の方は「確定申告」が必要になりますが、海外FXのみの収入で暮らしている方が海外FX収入20万円以下の場合、所得税が発生しないので、「確定申告」の必要はありません。
  • 所得金額が赤字の場合
  • 所得金額から基礎控除などの所得控除を差し引くと赤字になる場合

は「確定申告」の義務がないのです。

海外FXの税金対策

海外FXの税金対策の方法は大きく分けて3つあります。

1.海外移住

海外に居住して、海外のFX会社を使って得た利益というのは、居住している国の所得税しか発生しません。日本に住んでいるから、日本の税金が発生すんるのです。

当然、日本に住み続けたいという方が多いかと思いますが、海外FXの収益額が数千万円になる場合には、海外移住で得られる税金の軽減メリットも数千万単位になるため、検討の余地があるでしょう。

2.節税

海外FXでも経費は認められます。

海外FXをするために使った費用ですから

  • FXをするパソコン
  • FXをする場所の事務所費用(自宅の場合は家賃の一部しか認められない可能性があります。)
  • Wifi
  • 携帯電話
  • 光回線
  • セミナー代
  • セミナーなどに参加するための交通費
  • 書籍代
  • 情報交換のための接待交際費
  • 机やいすなどの家具
  • PC周辺機器
    ・・・

など、あくまでも、海外FXをするために使った費用として経費が認められるのです。

3.不動産との損益通算

不動産所得が赤字の場合は、綜合課税の他の所得と損益通算が可能になります。

海外FXと不動産投資を同時に行っている場合、不動産投資の方で赤字が出れば、海外FXの利益との相殺が可能になるのです。

まとめ

海外FXの税金は

  • 所得税
  • 住民税

を支払う必要があります。

概ね海外FXの利益に対して30%前後の税金が発生すると考えておきましょう。

税金対策としては

  • 海外移住
  • 節税(経費の積み上げ)
  • 不動産投資の赤字との相殺

が考えられます。

concierge
「海外FXでなら税金の申告しなくても、ばれない」と考える方も多いようですが、お金の流れで税務署には把握されてしまいます。無理な脱税をして、逮捕されたり、重加算税を課せられたりする可能性も高いので、合法の範囲内での税金対策をおすすめします。

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