と、スキャルピングトレード前提で海外FX業者を比較検討している方も少なくありません。今回は、海外FXスキャルピングトレードのおすすめ業者と注意点について解説します。
そもそも、スキャルピングトレードとは?
スキャルピングトレードとは?
を言います。
1日で数回のトレードを行うデイトレードよりも、取引回数は増え、利幅は数pips~10pipsほどと小さくなりますが、数をこなすことで利益を出す手法と言えます。
利益を薄く、大量に刈り取ろう!
というのが、スキャルピングトレードの趣旨になります。
スキャルピング(英語:scalping)には、「頭の皮を剥ぐ」という意味があり、日本語で言えば、薄利多売のようなものです。
他のトレード手法との比較
特徴 | トレード回数 | トレード回数(月20営業日) | 利幅 | |
---|---|---|---|---|
スキャルピング | 1回のトレードは数秒から数十秒 | 平均20回/日 | 400回 | 2~10pips |
デイトレード | 1回のトレードは数分から数時間 | 平均1~5回/日 | 20回~100回 | 5~50pips |
スイングトレード | 1回のトレードは数日から数ヶ月 | 平均1~5回/月 | 1回~5回 | 数十~数百pips |
損益を計算してみると
スキャルピングトレードは、月400回、年間で4800回もトレードを繰り返すのですから、
1回のトレードの平均損益:+1pips
のトレード手法でも、
1年間続ければ:4800pips
国内FXであれば
1ロット(1枚) = 1万通貨 → 1pips = 100円
ですから、48万円の利益となります。
1回のトレード期待値を上げることができれば
- 1回のトレードの平均損益:+1pips → 48万円の利益
- 1回のトレードの平均損益:+2pips → 96万円の利益
- 1回のトレードの平均損益:+3pips → 144万円の利益
- 1回のトレードの平均損益:+5pips → 240万円の利益
稼ぐことができます。
海外FXであれば
1ロット = 10万通貨 → 1pips = 1,000円
ですから、480万円の利益
という計算になります。
1回のトレード期待値を上げることができれば
- 1回のトレードの平均損益:+1pips → 480万円の利益
- 1回のトレードの平均損益:+2pips → 960万円の利益
- 1回のトレードの平均損益:+3pips → 1440万円の利益
- 1回のトレードの平均損益:+5pips → 2400万円の利益
稼ぐことができます。
スキャルピングトレードのトレード手法
スキャルピングトレードも、デイトレードも、基本的にはトレード手法は同じテクニカル手法を利用したものです。
スキャルピングトレードに向き不向きはありますが、基本的なトレード手法に大きな違いはありません。いろいろな手法があるので参考にしてください。
デイトレードとの大きな違いは
スキャルピングトレードので使用する時間足が違う
だけです。
デイトレードであれば
5分足、15分足、1時間足、4時間足
ぐらいがメインでトレードをするチャートとなりますが
スキャルピングトレードの場合は
1分足、5分足
ぐらいです。
大きなトレンドの流れを見るために、スキャルピングトレードでも、1時間足などを見ることもありますが、基本は1分足で数秒の売買ですので、基本は1分足、5分足と考えておきましょう。
スキャルピングトレードでFX業者を選ぶ際のコツと注意点
その1.国内FX業者でも、海外FX業者でも、スキャルピングトレード禁止のFX業者は少なくない
国内FX業者で、スキャルピングトレードの口座凍結でたびたび名前が挙がるのは「DMM FX」です。
店頭外国為替証拠金取引(DMM FX)約款
第7条(禁止事項)
(9) 短時間での注文を繰り返し行う行為
と記載されています。
短時間での注文を繰り返し行う行為 ≒ スキャルピングトレードのこと
を指しているとも、取れるのです。
これは海外FX業者も同様で「スキャルピングトレードを禁止」としている海外FX業者もあります。
なぜ、FX業者は、スキャルピングトレードを禁止にするのか?
国内FX業者の場合は
- 高速売買はサーバー負荷が大きくなり、通常のお客さんのトレードに支障をきたすから。
- カバー取引が間に合わないから。
- 国内FX業者は相対取引なので、稼げるプロトレーダーが多いスキャルピングトレーダーは損をするので締め出したいから。
というのが大きな理由です。
相対取引なので、投資家が儲けると国内FX業者は損する仕組みです。通常であれば、勝率の高い投資家、稼げる投資家に対しては、自動的にカバー取引をすることで、国内FX業者は損失が出るのを防ぐのですが、スキャルピングトレードの場合、カバー取引が約定する前に取引終わってしまうので、稼げる投資家の儲けがそのまま国内FX業者の損失になってしまうのです。
当然、スキャルピングトレードで稼げる投資家が取引すること自体を快く思っていないのです。
海外FX業者の場合は
- 高速売買はサーバー負荷が大きくなり、通常のお客さんのトレードに支障をきたすから。
とくに、海外FX業者は変動スプレッドを採用しているため、スキャルピングトレードを採用する投資家が増えると、サーバー全体の負荷が上がって、デイトレードなど通常の取引のスプレッドが開いてしまう影響があるのです。
そのため、FX業者は国内業者、海外業者問わず
- スキャルピングトレードをOKとしているFX業者
- スキャルピングトレードを禁止しているFX業者
に二分されるのです。
その2.スキャルピングトレードのFX業者選びで重要になるのはトレードコスト
ですから、トレードコストが大きなポイントになってきます。
1日20回のトレードを1年継続した場合に
海外FX業者での1ロットのトレードをベースにすれば
- 1回のトレードの平均損益:+1pips → 480万円の利益
- 1回のトレードの平均損益:+2pips → 960万円の利益
- 1回のトレードの平均損益:+3pips → 1440万円の利益
- 1回のトレードの平均損益:+5pips → 2400万円の利益
とこれだけの差が出てきます。
1回のトレードの平均損益:1pips分 = 480万円
ですから、同じ勝率だと仮定した場合
スプレッドが0.1pips違うだけで48万円の違いが出てきます。
1回の勝ち幅+5pips、1回の負け幅-5pips、勝率60%の場合
トレードコスト:0.5pips
60% × 1回の勝ち(+5pips-0.5pips) + 40% × 1回の負け(-5pips-0.5pips) = 平均損益:+0.5pips
トレードコスト:1.0pips
60% × 1回の勝ち(+5pips-1pips) + 40% × 1回の負け(-5pips-1pips) = 平均損益:±0pips
トレードコスト:1.5pips
60% × 1回の勝ち(+5pips-1.5pips) + 40% × 1回の負け(-5pips-1.5pips) = 平均損益:-0.5pips
トレードコストは
で計算されます。
その3.スキャルピングトレードで海外FX業者が有利になる点、海外FX業者が不利になる点
スキャルピングトレードで海外FX業者を選ぶときに、国内FX業者と比較すると、何が有利になって、何が不利になるのでしょうか?
スキャルピングトレードで海外FX業者が有利になる点
- ハイレバレッジトレードができる
- 追証なし、ゼロカットシステムあり
- 電子取引所取引(ECN)が利用可能
- 電子取引所取引(ECN)であればスリッページがない
- スキャルピングトレード禁止の業者が国内FX業者よりは少ない
スキャルピングトレードで海外FX業者が不利になる点
- スプレッドが広い
となります。
スキャルピングトレードで海外FX業者を選ぶ大きなポイント
ハイレバレッジトレードができる
海外FXの魅力は、ハイレバレッジトレードです。
- スキャルピングトレード = 利幅が少ない
のですから、利幅が少ない分をカバーしようとすれば
- 取引回数を増やす
- 取引量(ロット数)を増やす
の2つしかありません。
国内FX業者で、1ドル=100円の相場の時に1ロット(10万通貨)をトレードしたいのであれば、少なくとも
10万ドル = 1000万円 → 最大レバレッジ25倍 → 必要証拠金:40万円
40万円の資金が必要になります。実際問題は、これでは必要証拠金ギリギリのトレードになるため、倍ぐらいは用意しておく必要があります。
海外FX業者で、1ドル=100円の相場の時に1ロット(10万通貨)をトレードしたいのであれば、
10万ドル = 1000万円 → 最大レバレッジ400倍 → 必要証拠金:2万5000円
2万5000円の資金が必要になります。これなら余裕を持っても、5万円あれば十分ということになります。
少ない証拠金の中で
ある程度の取引量を確保し
強制ロスカットまでの猶予(耐えられる逆行pip数)が大きい
ので、海外FXの方がスキャルピングトレードを活用しやすい
ということになります。
海外FX業者には追証がない、ゼロカットシステムを採用
国内FX業者の場合、リーマンショックなどの急激な相場変動が起きた場合に、スキャルピングトレードをしていたとしても、強制ロスカットが間に合わない可能性は大いにありうるのです。
強制ロスカットが間に合わずに証拠金がマイナス残高になれば、国内FX業者は後から投資家に請求してきます。これは投資家の債務(借金)として、追加で証拠金を要求されるのです。
海外FX業者の場合、強制ロスカットが間に合わずに証拠金がマイナス残高になっても、マイナス分は海外FX業者が負担してくれて、ゼロにリセットされます。どんな相場変動があったとしても、証拠金以上の損失はなく、リスクが限定されるのです。
電子取引所(ECN)が利用可能
国内FXでも、クリック365であれば取引所取引が可能ですが、クリック365はどうしてもスプレッド(取引手数料)が高いのでスキャルピングトレードとは相性が合いません。
海外FX業者のECN口座であれば、STP口座とそん色のないトレードコストで利用できるため、スキャルピングトレードでも活用できるのです。
ECN口座であれば、スリッページも発生せず、そのまま約定するので、その分のリスクも回避できます。
海外FX業者の方がスプレッドは広い
スキャルピングトレードで海外FX業者が不利になる点は「スプレッドの広さ」に尽きると言っていいでしょう。
前述した通りで、スキャルピングトレードでは
- とにかくトレードコストが安い(スプレッドが狭い、約定力が高い)FX業者
が良いのです。
海外FXスキャルピングトレードのおすすめ業者
ここで本題です。
ということになりますが・・・
選ぶ条件は3点あります。
- スキャルピングトレードが禁止でないこと
- トレードコストが安いこと
- 約定スピードが速いこと
の3つです。
当サイトでは、同環境でリアル口座を開設し、主要海外FX業者の「スプレッド」「約定スピード」を比較しています。
最新の情報はこちらから
2017年11月15日時点の数値を見ると
スプレッド比較/2017年11月の平均値
約定スピード比較/2017年11月の平均値
結果を見ればあきらかで
スプレッドが狭い海外FX業者をランキングにすると
STP口座:米ドル/円
1位 TitanFX:1.35pips
2位 AXIORY:1.64pips
3位 LAND-FX:1.73pips
ECN口座:米ドル/円
1位 XM:0.33pips
2位 AXIORY:0.67pips
※ECN口座の外付け手数料をpipsに換算して合算すると(往復1ドル=0.1pips)
1位 XM:0.33pips + 0.5pips × 2(往復) → 1.33pips
2位 AXIORY:0.67pips + 0.3pips × 2(往復) → 1.27pips
すべてを合算すると
トレードコストが安いランキングは
1位 AXIORY(ECN口座):1.27pips
2位 XM(ECN口座):1.33pips
3位 TitanFX:1.35pips
4位 AXIORY:1.64pips
5位 LAND-FX:1.73pips
という結果になります。
海外FXスキャルピングトレードのおすすめ業者は
1位:AXIORY(ECN口座)
2位 XM(ECN口座)
3位 TitanFX
ということになります。
「AXIORY(ECN口座)」は「cTrader」を採用しているため、MT4/MT5が利用したい場合は「XM(ECN口座)」をおすすめします。
「ECN口座が嫌だ。」という方には「TitanFX」をおすすめします。
スキャルピングトレード禁止の確認
XM
スキャルピングを認めていますか?
はい、認めています。
AXIROY
スキャルピング(超短期売買)はできますか。
スキャルピング(超短期売買)は可能です。また、スキャルピングの回数に制限は設けておりません。
TitanFX
特に取引量の多いトレーダー、スキャルパーにとって、高速約定スピートは、必要不可欠な取引要件の一つです。
上記3社の海外FX業者は、スキャルピングトレードを禁止していません。
※ただし、システムを使ったアービトラージなど、違法性の高いスキャルピングトレードは、口座凍結の可能性があるので注意が必要です。
まとめ
スキャルピングトレードとは
- 数秒~数十秒の取引を繰り返すことで、小さな利益を大量に繰り返して、大きく儲けるトレードスタイルのこと
を言います。
スキャルピングトレードで重要になるのは
- トレードコストが安いこと
です。
スキャルピングトレードを禁止しているFX業者は利用できません。
トレードコストが安い海外FX業者は
実際に当サイトのリアル口座で計測したデータで分析すると
1位:AXIORY(ECN口座)
2位 XM(ECN口座)
3位 TitanFX
ということになります。
海外FX業者でスキャルピングトレードをするのであれば、上記の海外FX業者をおすすめします。
「海外FXでスキャルピングトレードをするときの注意点はあるの?」