海外FX比較では最大レバレッジではなく、ロスカットレベル(証拠金維持率)で比較する!

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「海外FXは『レバレッジ制限なし』で『ハイレバレッジ』が売りだから、最大レバレッジが高い海外FX業者の方が良いんでしょ?」

と勘違いしている投資家の方も多いようです。今回は、海外FX業者を比較するときに重視するべきロスカットレベルについて解説します。

海外FXのロスカットレベルとは?

海外FXのロスカットレベルとは?

海外FXのロスカットレベルとは?

海外FX業者も、国内FX業者も、同じですが

ポジションを持っている状態で、含み損が大きくなってしまった時に強制的に決済(強制ロスカット)するルールを用意しています。

このルールのことを「ロスカットルール」と言い、「ロスカットルール」で設定されたロスカットを発動させる証拠金維持率のことを「ロスカットレベル」と呼ぶのです。

日本のFX業者では

  • ロスカットさせる証拠金維持率
  • ロスカット水準
  • ロスカットライン

という呼び方をされますが

海外のFX業者の場合は英語ですので

  • ロスカットレベル

と呼ぶのです。

「ロスカットレベル:50%」の海外FX業者

という場合には

証拠金維持率が50%以下になると強制ロスカットされるロスカットルールを採用している海外FX業者

という意味になります。

証拠金維持率の計算方法とは?

証拠金維持率 = 有効証拠金額( 資産合計 + 評価損益 ) / 取引証拠金 × 100

で計算することができます。

例えば

  • 預託証拠金:50,000円
  • レバレッジ:25倍
  • 米ドル/円
  • 1ドル=100円で1万ドルの「買い」ポジション(取引証拠金40,000円)

という場合に

評価損益が-10,000円になった場合

証拠金維持率 = 有効証拠金額( 50,000円 - 10,000円 ) / 40,000円 = 100%

評価損益が-30,000円になった場合

証拠金維持率 = 有効証拠金額( 50,000円 - 30,000円 ) / 40,000円 = 50%

評価損益が-34,000円になった場合

証拠金維持率 = 有効証拠金額( 50,000円 - 34,000円 ) / 40,000円 = 40%

という計算になります。

上記のFX業者のロスカットレベルが50%だとした場合

3万円の評価損までは耐えられる

ということでもあります。

レバレッジ25倍で、1万通貨取引で3万円の評価損ということは

1万通貨取引 → 1pips = 100円

pips計算早見表

取引通貨 1pips 5pips 10pips 100pips
1000通貨 10円 50円 100円 1,000円
2000通貨 20円 100円 200円 2,000円
5000通貨 50円 250円 500円 5,000円
10,000通貨 100円 500円 1,000円 10,000円
100,000通貨 1,000円 5,000円 10,000円 100,000円

ですので、「3万円の評価損までは耐えられる」ということは

「300pips」負けても耐えられる

ということになります。

マージンコールとは

海外FXでは「ロスカットアラート」の意味で使われます。

ロスカットアラートは「維持率低下の注意喚起」機能です。

強制ロスカットになる前のアラートメールのことで

consultant
「このままだともうすぐ強制ロスカットされてしまいます。追加で証拠金が必要です。」

というアラートメールが届くことになります。

マージンコールは「注意喚起」ですので、当然ロスカットレベルよりも上に設定されます。

マージンコールとは

わかりやすいマージンコール・強制ロスカット発生の計算例

わかりやすいマージンコール・強制ロスカット発生の計算例
concierge

お分かりかと思いますが、上記のレバレッジ25倍の前述した例は、国内FX業者を想定したものです。

では、海外FX業者のロスカットレベルはどうなっているのでしょうか?

海外FX業者のロスカットレベル比較

海外FX業者のロスカットレベル比較
海外FX業者 最大レバレッジ ロスカットレベル証拠金維持率 マージンコール証拠金維持率
XM 1,000倍 20%以下 50%以下
AXIORY 400倍 20%以下 50%以下
LAND-FX 500倍 30%以下 50%以下
TitanFX 500倍 20%以下 90%以下
FBS 3000倍 20%以下 40%以下
IronFX 500倍 20%以下 40%以下
iFOREX 400倍 0.25%以下 0%以下
FxPro 500倍 20%以下 25%以下

他の海外FX業者のレバレッジ・ロスカットレベルの比較はこちら

海外FX業者の耐えられる負けpips数比較

海外FX業者の耐えられる負けpips数比較

試算条件

  • 取引通貨ペア:米ドル/円
  • 為替レート:1ドル=100円
  • 取引量:1ロット(10万通貨)
  • レバレッジ:各海外FX業者の最大レバレッジを採用
  • ロスカットレベル:各海外FX業者のロスカットレベルを採用
  • 預託証拠金:10万円

XMの耐えられる「負けpips数」

  • レバレッジ:1,000倍
  • ロスカットレベル:20%以下

耐えられる負けpips数

  • 取引証拠金 = 10万ドル(1,000万円) / レバレッジ1,000倍 = 10,000円
  • 評価損益 = 資産合計10万円 - 証拠金維持率:20% × 取引証拠金:10,000円 = 98,00-0円

98,000円負けて、有効証拠金額が2,000円になったときに強制ロスカットされます。

10万通貨の場合、1pip=1,000円ですので

負けられるpips数 = 98,000円 / 1,000円 = 98.0pips
約定力99.35%を1秒以内に約定
執行率100%
リクオート・注文拒否なし
信託保全
分別管理
2万EURまで信託保全(キプロス口座)
保険にて上限あり一部信託保全(セーシェル口座)
ロスカットレベル証拠金維持率20%以下
取引システムMT4
MT4ウェブトレーダー
MT5
MT5ウェブトレーダー
通貨ペア数57通貨ペア
口座通貨USD,EUR,JPY
口座の種類マイクロ口座/STPスタンダード口座/STPゼロ口座/ECNKIWAMI極口座/STP
取引手数料
(片道)
無料無料5ドル無料
最小スプレッド
米ドル/円
1.501.500.000.60
平均スプレッド
米ドル/円
1.601.600.100.70
最大レバレッジ1000倍(~2万ドル)
200倍(2万ドル~)
100倍(10万ドル~)
1000倍(~2万ドル)
200倍(2万ドル~)
100倍(10万ドル~)
500倍(~2万ドル)
200倍(2万ドル~)
100倍(10万ドル~)
1000倍(~2万ドル)
200倍(2万ドル~)
100倍(10万ドル~)
最低取引通貨10通貨1,000通貨1,000通貨1,000通貨
最低入金額500円相当500円相当500円相当500円相当

AXIORYの耐えられる「負けpips数」

  • レバレッジ:400倍
  • ロスカットレベル:20%以下

耐えられる負けpips数

  • 取引証拠金 = 10万ドル(1,000万円) / レバレッジ400倍 = 25,000円
  • 評価損益 = 資産合計10万円 - 証拠金維持率:20% × 取引証拠金:25,000円 = 95,000円

95,000円負けて、有効証拠金額が5,000円になったときに強制ロスカットされます。

10万通貨の場合、1pip=1000円ですので

負けられるpips数 = 95,000円 / 1,000円 = 95.0pips
口座の種類ナノ口座/MT4/ECN
取引手数料
(pips換算:片道)
0.30
最小スプレッド
米ドル/円
0.10
平均スプレッド
米ドル/円
0.60
最大レバレッジ400倍(~10万ドル)
300倍(~20万ドル)
200倍(20万ドル~)
約定力約定率:99.97%
スリッページ平均:0.039pips
約定スピード:202.42m/sec
最低入金額2万円相当

LAND-FXの耐えられる「負けpips数」

  • レバレッジ:500倍
  • ロスカットレベル:30%以下

耐えられる負けpips数

  • 取引証拠金 = 10万ドル(1,000万円) / レバレッジ500倍 = 20,000円
  • 評価損益 = 資産合計10万円 - 証拠金維持率:30% × 取引証拠金:20,000円 = 94,000円

94,000円負けて、有効証拠金額が6,000円になったときに強制ロスカットされます。

10万通貨の場合、1pip=1000円ですので

負けられるpips数 = 94,000円 / 1,000円 = 94.0pips
口座の種類スタンダード口座/MT4/STP
取引手数料
(pips換算:片道)
0.00
最小スプレッド
米ドル/円
1.10
平均スプレッド
米ドル/円
1.60
最大レバレッジ400倍(~10万ドル)
300倍(~20万ドル)
200倍(20万ドル~)
約定力約定率:99.97%
スリッページ平均:0.039pips
約定スピード:202ms
最低入金額2万円相当

FBSの耐えられる「負けpips数」

  • レバレッジ:3000倍
  • ロスカットレベル:20%以下

耐えられる負けpips数

  • 取引証拠金 = 10万ドル(1,000万円) / レバレッジ3000倍 = 3,333円
  • 評価損益 = 資産合計10万円 - 証拠金維持率:20% × 取引証拠金:3,333円 = 99,333円

99,333円負けて、有効証拠金額が667円になったときに強制ロスカットされます。

10万通貨の場合、1pip=1000円ですので

負けられるpips数 = 99,333円 / 1,000円 = 99.3pips
口座の種類スタンダード口座/STP
取引手数料
(pips換算:片道)
0.00
最小スプレッド
米ドル/円
1.00
平均スプレッド
米ドル/円
2.00
最大レバレッジ3000倍
約定力95%以上のオーダーが0.4秒以内に執行
最低入金額1万円相当

iFOREXの耐えられる「負けpips数」

  • レバレッジ:400倍
  • ロスカットレベル:0%以下

耐えられる負けpips数

  • 取引証拠金 = 10万ドル(1,000万円) / レバレッジ400倍 = 25,000円
  • 評価損益 = 資産合計10万円 - 証拠金維持率:0% × 取引証拠金:25,000円 = 100,000円

100,000円負けて、有効証拠金額が0円になったときに強制ロスカットされます。

10万通貨の場合、1pip=1000円ですので

負けられるpips数 = 100,000円 / 1,000円 = 100.0pips
口座の種類スタンダード口座/STP
取引手数料
(pips換算:片道)
0.00
最小スプレッド
米ドル/円
0.70
平均スプレッド
米ドル/円
最大レバレッジ400倍
約定力
最低入金額1万円相当

レバレッジの高い海外FX業者

海外FX業者の「耐えられる評価損」「耐えられる負けpips」を計算すると

海外FX業者 最大レバレッジ ロスカットレベル証拠金維持率 マージンコール証拠金維持率 耐えられる評価損 耐えられる負けpips
XM 1,000倍 20%以下 50%以下 ¥98,000 98.0pips
AXIORY 400倍 20%以下 50%以下 ¥95,000 95.0pips
LAND-FX 500倍 30%以下 50%以下 ¥94,000 94.0pips
TitanFX 500倍 20%以下 90%以下 ¥96,000 96.0pips
FBS 3000倍 20%以下 40%以下 ¥99,333 99.3pips
IronFX 500倍 20%以下 40%以下 ¥96,000 96.0pips
iFOREX 400倍 0%以下 0.25%以下 ¥100,000 100.0pips
FxPro 500倍 20%以下 25%以下 ¥96,000 96.0pips

となるのです。

単純にレバレッジの高い海外FX業者を選んだ場合

1位:FBS 3000倍
2位:XM 1,000倍
3位:LAND-FX 500倍

となりますが、

一番ロスカットされずに負けを耐えられる海外FX業者を選ぶ場合には

1位:iFOREX 100.0pips負けまで耐えられる
2位:FBS 99.3pips負けまで耐えられる

と順位が入れ替わってしまうのです。

iFOREXは、ロスカットレベルが0%なので

資金の100%(100pips)負けるまでは強制ロスカットされない

ということを意味しており、一番負けに耐えられる海外FX業者となるのです。

一方で

LAND-FXは最大レバレッジは500倍と上記の中では3位のレバレッジ設定ですが、ロスカットレベルが30%と高めに設定されているため

94.0pipsの負けで強制ロスカットされてしまいます。

concierge
この差はたった6.0pipsですが、この6pipsの間に為替レートが反転してしまったとしたら・・・後悔してもしきれないのです。

海外FX業者を比較するときには

  • レバレッジだけで比較するのではなく
  • レバレッジとロスカットレベルを見て
  • 「どのくらい負けに耐えられるのか?」を試算して

比較する方が勝てる可能性が高くなるのです。

concierge
当然、それ以上に「スプレッドの狭さ」や「約定力・約定スピード」が重要なのは言うまでもありませんが、「レバレッジ」で比較するよりは、「どれぐらい負けられるのか?」の方が重要ということです。
また、1000倍以上のレバレッジでトレードできる海外FX業者もありますが、国内FX業者の25倍は小さすぎるのですが、200倍~400倍あれば十分なハイレバレッジであり、それ以上のハイレバレッジは必要ないと考える投資家も多いのです。

レバレッジが同じであれば

ロスカットレベルが0.0%に近い海外FX業者が負けに耐えられる海外FX業者

となるのです。

資金額と取引量を変えた場合の耐えられる負けpipsシミュレーション

資金額と取引量を変えた場合の耐えられる負けpipsシミュレーション
  • レバレッジ:500倍
  • ロスカットレベル:20%
資金額 取引量 最大レバレッジ ロスカットレベル証拠金維持率 耐えられる評価損 耐えられる負けpips
¥100,000 1,000通貨 500倍 20%以下 ¥96,000 9600.0pips
¥100,000 5,000通貨 500倍 20%以下 ¥96,000 1920.0pips
¥100,000 10,000通貨 500倍 20%以下 ¥96,000 960.0pips
¥100,000 50,000通貨 500倍 20%以下 ¥96,000 192.0pips
¥100,000 100,000通貨 500倍 20%以下 ¥96,000 96.0pips
¥10,000 100,000通貨 500倍 20%以下 ¥6,000 6.0pips
¥50,000 100,000通貨 500倍 20%以下 ¥46,000 46.0pips
¥100,000 100,000通貨 500倍 20%以下 ¥96,000 96.0pips
¥200,000 100,000通貨 500倍 20%以下 ¥196,000 196.0pips
¥500,000 100,000通貨 500倍 20%以下 ¥496,000 496.0pips
¥10,000 10,000通貨 500倍 20%以下 ¥6,000 60.0pips
¥50,000 10,000通貨 500倍 20%以下 ¥46,000 460.0pips
¥100,000 10,000通貨 500倍 20%以下 ¥96,000 960.0pips
¥200,000 10,000通貨 500倍 20%以下 ¥196,000 1960.0pips
¥500,000 10,000通貨 500倍 20%以下 ¥496,000 4960.0pips

当たり前ですが

  • 取引量が少なければ少ないほど、耐えられる負けpipsは増える
  • 資金額が多ければ多いほど、耐えられる負けpipsは増える

のです。

まとめ

海外FXのロスカットレベルとは

FXでは、証拠金維持率が一定の割合を割った時に強制ロスカットされます。

このときの割合(%)のことをロスカットレベルと言います。

  • レバレッジが高くても、ロスカットレベルが高い海外FX業者は、許容できる負けpipsが少なくなります。

つまり、

海外FX業者を比較するときは

「レバレッジ」と同時に「ロスカットレベル」もチェックして「許容できる負けpipsの大きい海外FX業者」を選んだ方が、儲けられる可能性が高くなるのです。
concierge

また、ロスカットレベルのパターンを検証すると

  • 取引量が少なければ少ないほど、耐えられる負けpipsは増える
  • 資金額が多ければ多いほど、耐えられる負けpipsは増える

という関係になるため、自分の資産額やトレードスタイルの中で、最適な設定を探る必要があります。

海外FX業者を比較するときには「ロスカットレベル」もチェックしましょう。

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FX(海外FX中心)・バイナリーオプション・不動産投資など、投資歴10年、ほぼ投資だけでご飯を食べています。FXを中心として、様々な投資関連の情報を実際に実行しながら発信します。1000万円単位の失敗投資もたくさんしています。 FX資産額:3,000万円 保有不動産:2億円・7戸(戸建て中心) 借金:0円