はじめて海外FXトレードを使用とする方が知っておくべきことには「海外FXをするときに発生するコスト・手数料には何があるのか?」という点です。今回は、この疑問お答えします。
海外FXの手数料
海外FXの手数料で発生するものをすべて挙げると
- 口座開設・口座維持に関する手数料
- 口座開設手数料
- 口座維持手数料
- トレードに関する手数料
- スプレッド
- 取引手数料
- ツール利用手数料
- 入出金に関する手数料
- 入金手数料
- 出金手数料
が挙げられます。
一つずつ、手数料の内容、相場、注意点も踏まえて解説します。
口座開設・口座維持に関する手数料
口座開設手数料
口座開設手数料とは?
を言います。
口座開設手数料の相場
無料
ほとんどの海外FX業者で口座開設は、無料です。
口座開設手数料の注意点
口座開設時に発生する手数料は、ほぼ無料ですが、その代わりに最低入金額が決められており、その金額を入金しないと、口座が有効にならない、口座が凍結されてしまう海外FX業者も少なくありません。
口座維持手数料
口座維持手数料とは?
を言います。
口座維持手数料の相場
無料
ほとんどの海外FX業者で口座開設は、無料です。
外国の銀行では、口座維持手数料を取るところが少なくありません。○円以上の口座残高があれば、口座維持手数料は無料というように、条件付きで無料にしておいて、利用がないと口座維持手数料が口座残高から差し引かれる仕組みが一般的です。
以前は、海外FX業者でも、口座維持手数料を取る業者があったのですが、今現在は、99%口座維持手数料は無料となっています。
口座維持手数料の注意点
口座維持手数料を取る海外FX業者は、ほぼないのですが、一定期間トレードをしていないと口座が凍結される海外FX業者は少なくありません。
口座が凍結されたとしても、口座の資金の出金は可能なケースが多く、出金ができないとしても、サポートに連絡すれば凍結は解除してもらえます。※違法行為・違法トレードによる口座凍結の場合は、サポートに連絡しても、凍結を解除してもらえません。
トレードに関する手数料
スプレッド
スプレッドとは?
を言います。
FXトレードは、必ず口座の基本通貨(例:日本円)から、他の通貨のポジションを持って、そのポジションを解消することで、損益が発生する投資です。
つまり、必ず
- 買って → 売る
- 売って → 買う
という往復取引になるのです。
このときに
となり、
が発生するのです。
スプレッドの相場
- 国内FX業者 米ドル/円 0.3pips~0.5pips
- 海外FX業者 米ドル/円 0.8pips~1.5pips
という相場になっています。
スプレッド比較はこちら
- 国内FX業者が採用している取引方法「呑み取引」 = 投資家の注文通りに通貨の取引をしない(FX業者が呑む)取引
- 海外FX業者が採用している取引方法「NDD取引」 = 投資家の注文通りに通貨の売買をする取引
という違いがあり
国内FX業者の場合は、投資家の注文を国内FX業者が呑むことで、注文が成立するのですが、国内FX業者は実際に価格(レート)を提供するリクイディティプロバイダーと通貨の売買を行いません。(一部、カバー取引はします)
実際に価格(レート)を提供するリクイディティプロバイダーと売買する海外FX業者と比較して、注文を呑むだけの国内FX業者は、コストがかからずスプレッドを狭くできるのです。
スプレッドの注意点
スプレッドは、変動要素の多いものです。
- 海外FX業者によって異なる
- 海外FXの口座タイプによって異なる
- 取引するタイミングによって異なる(変動スプレッドの口座の場合)
海外FX業者の場合は、9割以上の口座で「変動スプレッド」が採用されており、刻一刻とスプレッドが変化していってしまうのです。
そのため、「どの海外FX業者のスプレッドが狭いのか?」「どの海外FX口座のスプレッドが狭いのか?」を比較するときには
- 平均スプレッドで比較する
- 同条件(同じサーバー、同じ期間の平均値)で比較したスプレッドで比較する
必要が出てくるのです。
取引手数料
取引手数料とは
を言います。
取引手数料の相場
海外FX口座の場合は
- 取引手数料無料の口座(コスト負担は、スプレッドのみ)
- 取引手数料有料の口座(コスト負担は、スプレッド+取引手数料)
に分かれます。
概ね、7割は取引手数料無料の海外FX口座が多いです。
取引手数料有料の口座の場合
- 2ドル~5ドル/ロット(10万通貨取引)
は発生します。
取引手数料の注意点
取引手数料は「ドル建て(円建て、ユーロ建て)」で、取引量(ロット数)に応じて発生するものが多いです。
取引手数料の表記には「片道」「往復」という違いがあり
- 片道:5ドル = 往復:10ドル
ということを意味します。
「取引手数料有料の口座」と「取引手数料無料の口座」を比較するときには、取引手数料をスプレッド換算して比較する必要があります。
例
- 海外FX口座A → スプレッド:0.3pips + 取引手数料:片道5ドル
- 海外FX口座B → スプレッド:1.0pips + 取引手数料:無料
とした場合に、どちらがトレードコストが安くできるのかは、取引手数料をスプレッド換算してみないことにはわかりません。
- 1ドル = 0.1pips
を意味します。
- 取引手数料:片道5ドル = 往復10ドル = 1.0pips
となるのです。
これを反映すると
- 海外FX口座A → スプレッド:0.3pips + 取引手数料:1.0pips = 1.3pips
- 海外FX口座B → スプレッド:1.0pips + 取引手数料:0.0pips = 1.0pips
ですから、
海外FX口座Bの方がトレードコストの安い海外FX口座ということができるのです。
スタンダード口座
- 取引手数料:無料
- 米ドル/円の平均スプレッド:1.6pips
- 合計トレードコスト:1.6pips
ゼロ口座
- 取引手数料:5ドル(1.0pips相当)
- 米ドル/円の平均スプレッド:0.1pips
- 合計トレードコスト:1.1pips
基本的にスプレッドとは
です。
しかし、ここに海外FX業者が自分たちの収益分に相当する手数料を載せて、投資家に提供しているのです。
という構造になっているのです。
海外FX業者の取り分をスプレッドに上乗せすることを「マークアップ」と呼びます。
海外FX業者の取り分は、スプレッドに上乗せしてあるので、取引手数料は不要になり、取引手数料無料でサービス提供できるのです。
一方で、ECN取引などを採用する口座の場合は、顧客とリクイディティプロバイダーが直接取引をすることになります。
だけになるのです。
これでは、海外FX業者の取り分がどこにもないことになってしまうので、「外付け」で取引手数料を有料にして、投資家から回収するのです。
- 取引手数料無料の口座 = 海外FX業者の取り分をスプレッドに上乗せ
→ スプレッドが広い
- 取引手数料有料の口座 = 海外FX業者の取り分を取引手数料として外付け
→ スプレッドが狭いが、取引手数料が発生
という仕組みになっているのです。
ツール利用手数料
ツール利用手数料とは?
を言います。
ツール利用手数料の相場
海外FX業者の取引ツールは、多くのものが無料で提供されていますが、一部のサービスでは、手数料が発生するのです。
代表的な手数料有料のツール
- コピートレードプラットフォーム
- ミラートレードプラットフォーム
- VPSサーバー
- トレードコンテスト(参加料)
などがあります。
例:VPSサーバー
海外FX業者が取引サーバーを設置しているサーバー会社に自分のサーバーを持ち、約定力の高い状態で、オンラインでトレードするためのサーバーのこと
を言います。
月額:2,000円~3,000円
※一定条件をクリアすると無料
で利用できる海外FX業者があります。
例:コピートレードプラットフォーム
プロの投資家(ストラテジープロバイダー)のトレードをそのままコピーしてトレードできるツールのこと
を言います。
コピーさせてもらったストラテジープロバイダーに報酬を戻す必要があるため
- 利益の20%~30%を手数料として還元
- スプレッドに上乗せ
という手数料が発生します。
ツール利用手数料の注意点
海外FX業者の特別なツールやサービスを利用するときには
- 手数料が発生するのか?
- 手数料が発生するのであれば、いくらなのか?
- 無料になる条件はあるのか?
を確認しましょう。
ウェブサイトを見てもわからない場合は、サポートに聞けば丁寧に教えてくれます。
入出金に関する手数料
入金手数料
入金手数料とは
を言います。
入金手数料の相場
無料
がほとんどです。
入金方法には
- クレジットカード入金
- 国内送金による入金
- 海外送金による入金
- 国際決済サービスによる入金
- 仮想通貨による入金
などがありますが、海外FX業者は入金のハードルを下げるために、基本的には「手数料無料」の設定になっています。
ただし、一部、少額の入金をする場合には、入金手数料ものがあります。
出金手数料
出金手数料とは
を言います。
出金手数料の相場
出金方法によって、出金手数料は異なります。
- クレジットカード出金 出金手数料無料 ※クレジットカード入金した金額までしか出金不可
- 国内送金による出金 出金手数料無料
- 海外送金による出金 海外FX業者側の出金手数料は無料。受け取り側の銀行で手数料が発生(1回3,000円前後)
- 国際決済サービスによる出金 海外FX業者側の出金手数料は無料。日本の銀行に送金するときに国際決済サービス側の手数料が発生(1回1,000円~)
- 仮想通貨による入金 出金手数料は有料のものが多い
出金手数料はバカにならない手数料になるケースが多いため
取引手数料無料の国内送金による出金が利用できない海外FX業者の場合は
- クレジットカード入金した金額までは、クレジットカード出金(取引手数料:無料)
- 利益分は、国際決済サービス出金(1回1,000円~)
をおすすめします。
国際決済サービスは、世界で使えるオンラインバンクのようなものですので
- 日本の銀行口座 → 国際決済サービスに入金
- 国際決済サービス → 海外FX業者A社に入金
- 海外FX業者A社 → 国際決済サービスへ出金
- 国際決済サービス → 海外FX業者B社に入金
- 海外FX業者B社 → 国際決済サービスへ出金
- 国際決済サービス → 海外FX業者C社に入金
- 海外FX業者C社 → 国際決済サービスへ出金
- 必要な時に国際決済サービス → 日本の銀行口座へ出金
というハブ口座として利用すると、全体的な出金手数料が抑えられます。
「海外FXの手数料とスプレッドにはどんな違いがありますか?」
「海外FXをするときに考えておくべきコストには何がありますか?」